【A2-1】内密な依頼
昨夜――火竜の手羽先亭に一通の書簡が届いた。
差出人はある街の要人。
内容はある事件の調査依頼だ。
その文面に記されていた希望する冒険者のリストから、
現在のそれぞれの状況を鑑みて選択した者の名は――クーガ・ヴォルフだった。
* * *
「クーガ、お前に仕事を依頼したい依頼人がいるんだが......」
明日。店にやってきたクーガにナゴーヤは声をかける。
「実は、あまり大っぴらにはできんやつでな。
それに、お前の他にもあと一人くらい......。
――ちょうどいい、一つ依頼があるんだが、受けてみる気はないか?」
クーガの返答を待ちつつ、ナゴーヤが声をかけたもう一人の冒険者。
彼女こそルーンフォークの少女、プリアーシェであった。
* * *
「差出人、いやお前たちにとっては依頼人だな。
依頼人の名前は、カイル・ヴォルディーク。
クーガ、お前も一度会ったことがあるのだろう?」
"花開く街"に偉大なる貢献をしたと称えられるヴォルディーク一族。
その中で現在唯一明確にその所在が明らかなのはカイルただ一人である。
かつて"呪い"と騒がれた事件の中一族は一夜にして姿を消し、
その事件を共に生き残った最後の肉親であった姉も邪教の信者に攫われてしまった。
その後、一時期カイル自身も姿をくらましていたが、少し前にコンチェルティアに戻ったという。
「まあ、それで肝心の依頼内容についてだが。
まあ簡単に言えば事件の調査だ......殺人事件のな。
それも数件連続で発生しているらしい」
冒険者は依頼を受ければ何でもやる人種である。
だから街中で起こる揉め事の解決に駆り出されることは決して珍しくない。
ただ、自分の住む街で起きた事件の調査をわざわざ他の街の冒険者に依頼するのも妙な話である。
コンチェルティアも流石にルキスラには幾分か劣るが、決して小さくない街である。
勿論街中には冒険者の数も少なくはない。
それでも、カイルは態々ルキスラの冒険者に依頼を出したのだ。
それも顔見知りの冒険者であるクーガを選んで。
そこに何らかの思惑があるのは事実であろう。
「詳しいことについては、コンチェルティアの屋敷で話すとのことだが。
どうだ、受けてくれるか?」
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あんみつ@GMより
こちらクーガとプリアーシェ用のカテゴリです。
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皆さんは手羽先亭でナゴーヤからのカイルの依頼について説明を受けたところです。
【カイル・ヴォルディーク】を『演者の一覧』に登録しておきます。
プリアーシェは【"花開く街"コンチェルティア】について見識判定が可能です。
目標値は8。成功すれば『出立の曲目』に記されたことがわかります。
クーガは判定に自動成功します。
プリアーシェは【ヴォルディーク家】について見識判定が可能です。
目標値は13。成功すれば『出立の曲目』に記されたことがわかります。
クーガは判定に自動成功したことにしても、改めて判定を行っていただいても構いません。
次シーンは時間を一気に進めますので、
何か依頼に関して質問がございましたら、こちらでお願いします。
といってもナゴーヤはそれほど情報を持っているわけではございません。
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