前へ
深く撃ち込まれた槍を引き抜くと、巨体は支えを失って倒れこむ。騎獣に乗っていてもぽんと飛び上がりそうな振動の後、グリズリーは完全に沈黙した。
「―こんなものか。あっちは」
振り向くと、丁度あちらもけりがついたようだった。反対側の4人の視線の先で、崩れ落ちる敵の姿が見える。
「......格好がつかないな」
こちらをすぐに片づけて合流するといったのに、これでは何か恥ずかしい。
まあ、一人と一匹、無傷でグリズリー二頭と戦果だけ見れば上々か。
赤の槍をぴしりと払い、血を飛ばす。
手入れはちょっと後にして、毛皮をはぎ取れるだけとっておこう。
『ちょっと待ってて』
ニコデムスから降りながらそう声をかけると、嬉しそうにきょろきょろとあたりを気にし始める。
『ハナ、さがしてもいい?』
『いいけど、見えるところにいてよ』
ニコデムスが遠くに行かないように見張りながらの剥ぎ取りは、戦闘より疲れた。
***
>「お疲れさま......。
ちょっとびっくりしたけど――本当に君たちがいてくれてよかったよ」
「こちらもちゃんと働けてよかった。ふふ」
こちらとしても、しっかり依頼人の役に立てたのだから言うことはない。オレットへ笑みを返してから、再び森の奥を見つめる。
さて、念のためにもう一度、妖精に居てもらおうか。宝石に触れ、マナを込める。
「何度もすまないな。エコー」
「いいんだよ」
そう返してくれた妖精は、相も変わらず髪の中へ隠れてしまう。
>「あの向こうへ行ってみるかい?
もしかしたら今よりもっと危険な場所かもしれないけれど......。
僕としてはそれでも見てみたいんだ。
――探し求めているものがそこにある気がするから」
「もちろん。―よければ、一人向こうへのせていくよ」
もとよりそれが目的のはずだ。このまま進むのに、一つのためらいもありはしない。
PL
よい戦果です。でも活躍をほとんど誰にも見られていない哀しみ
川についてですが、希望があれば一人ニコデムスに乗っけていきます。
誰も希望しなかった場合、オレットを乗せたことにしていただけると嬉しいです
21:38:43 キャスパー@ティキ 戦利品 グリズリー1 2d Dice:2D6[4,1]=5
21:38:58 キャスパー@ティキ グリズリー2 2d Dice:2D6[3,5]=8
毛皮(150G)×2と熊の手(300G)×2、獲得です
22:59:10 キャスパー フェアリーウィッシュ 行使 2d+5
Dice:2D6[2,2]+5=9