【C2-1】花の名を持つ女

 GM(あんみつ) [2015/10/15 00:57:11] 
 

甘い香水の匂い。
それは蜜のように蠱惑的で。

コンチェルティア4番街の一角。
演者たちがこっそり立ち寄り愛を囁き合うという禁忌の場所。
――と言っても、雰囲気がお洒落なだけのバーである。一見は。

今、クーガの目の前に座っているのは金色の髪をしたエルフの女である。
彼女の魅力的なスタイルは、決して踊りのためだけではないだろう。
なにぜ、彼女は酒場で客を魅了する踊り子であると同時に。

――知る人は知る、花の夜想曲の顔役であるのだから。

「あなた、クーガって言ったっけ。
 たしか......前にもこの街に来てたでしょう?
 私はデイジー、よろしく頼むわね」

彼女は――花の夜想曲はどこまで知っているのだろうか。
すべてを知っているのだろうか。

「あなたが聞きたいのは......一週間前までの事件のことかしら?
 言わなくてもいいわ、あなたの顔を見ればわかるもの」

クーガの目の前で白く長い指をくるくると回す。
一瞬だけ伸びた艶やかな指先がクーガの右頬をすっと撫でた。

「ところで、あなたは欲しいものは何となら交換できる?
 特に意味のない質問よ、別に答えなくてもいいわ」

流れるような金色の髪を軽く撫でる。
髪の隙間から彼女の首筋に見えたのは花のタトゥー。

「この街でもっとも価値のあるものって何かわかる?
 名誉?お金?いいえ、違うわ。
 力?知恵?勿論違う。
 この街で一番価値のあるもの――それは魅力。
 だから、私があなたに求めるのは魅力だけ」

赤い血のような酒をごくりと飲む。
唇が濡れる。

「あなたのいいところ......魅せて。
 思った通りなら、きっと私は応えてあげる」

甘い声。微笑み。
それは妖精のようで。
それは天使のようで。

――悪魔のようで。
  

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あんみつ@GMより

こちらはクーガとプリアーシェ用の新しいカテゴリです。
今回はクーガのみこちらのカテゴリをご利用ください。

クーガは4番街の雰囲気のいい酒場に到着しました。

【デイジー・セレナディア】を『演者の一覧』に登録しておきます。

クーガは質問の用意と、魅力のアピールをお願いします。
どんな方法でも構いません。
困ったときは、お金を魅力として出せば最低限のことは聞けます。

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