広場にて

 プリアーシェ(Lain) [2015/10/31 02:02:12] 
 

> 「なるほど、なかなか理論立ったものだと感じる......流石だ。

 モーリスさんの言葉に、どうも、会釈する。

 筋道だった考え方は得意だ。もともとそういうふうに作られている。

 気付いたかな、とふと思う。
 まあ、隠すようなことでもない――首を隠すのは、どちらかといえば私自身があまり見たくないからだ。

 私の言葉が呼び水になったのだろうか。
 彼は言葉こそ淡々としていながら、目には子供のような熱がある。

 その言葉にはいくつか重要な示唆が含まれていた。
 犯人の性格。
 教団――無限の探究者の構造。
 いまだ明らかにされていない、被害者たちの共通点。

 そこから導かれる事件の構造。

 語るだけ語って、彼はふたたびパイプを口にした。
 語るべきことは語った、という風情だった。

 もう少し突っ込んでみるべきかな、と自問し、今は必要ないと自答する。

 彼から貰った情報と彼の推測を、他の情報と突き合わせて評価しなければならない。
 その上で、必要であれば、更に人手を増やすことも考えなければならない。

 指揮者――コンダクターは神に近い。冒険者としての位階が高い。
 わざわざ警告してくれたということは、つまり、私とクーガさんだけでは手に余る可能性が高い、ということでもある。

 キャピレット家の反応、花の夜想曲の反応、新たな情報。
 それらを組み合わせて次に打つべき手を考える必要がある。

 ひとまずヴォルディーク邸へ戻ろうか、と考え、私は席を立った。

「ありがとうございました。
 なにか新たなことが掴めたら、またお邪魔するかもしれません」

 お礼を言って家を出る。

 一旦広場に出て、それからその先のことを考えよう。
 なんとなくそう決めて、私は通りへと踏み出した。


※ ※ ※ ※ ※ ※ ※


 広場に着いて、あたりを見回す。
 ひょっとしたらクーガさんが――と思ったら、確かにいた。

 泥酔して寝ているグラスランナーの横で、何やら荷物を漁っている。
 白昼堂々何を、と思ったけれど、よく考えたらあれはクーガさんの荷物だった。

 いずれにしても、説明が必要な状況に変わりはない。

「――あの」

 率直なところ、あまり近づきたくない気分ではあるのだけれども、残念ながら気分で動けるようにはできていない。

 視線で傍らの酔漢を指し、手短に尋ねる。

「そちらは?」



■PLから

 嫌そうなプリアーシェ(''
 クーガってばワルなんだからー。


>GM

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