広場にて
> 「なるほど、なかなか理論立ったものだと感じる......流石だ。
モーリスさんの言葉に、どうも、会釈する。
筋道だった考え方は得意だ。もともとそういうふうに作られている。
気付いたかな、とふと思う。
まあ、隠すようなことでもない――首を隠すのは、どちらかといえば私自身があまり見たくないからだ。
私の言葉が呼び水になったのだろうか。
彼は言葉こそ淡々としていながら、目には子供のような熱がある。
その言葉にはいくつか重要な示唆が含まれていた。
犯人の性格。
教団――無限の探究者の構造。
いまだ明らかにされていない、被害者たちの共通点。
そこから導かれる事件の構造。
語るだけ語って、彼はふたたびパイプを口にした。
語るべきことは語った、という風情だった。
もう少し突っ込んでみるべきかな、と自問し、今は必要ないと自答する。
彼から貰った情報と彼の推測を、他の情報と突き合わせて評価しなければならない。
その上で、必要であれば、更に人手を増やすことも考えなければならない。
指揮者――コンダクターは神に近い。冒険者としての位階が高い。
わざわざ警告してくれたということは、つまり、私とクーガさんだけでは手に余る可能性が高い、ということでもある。
キャピレット家の反応、花の夜想曲の反応、新たな情報。
それらを組み合わせて次に打つべき手を考える必要がある。
ひとまずヴォルディーク邸へ戻ろうか、と考え、私は席を立った。
「ありがとうございました。
なにか新たなことが掴めたら、またお邪魔するかもしれません」
お礼を言って家を出る。
一旦広場に出て、それからその先のことを考えよう。
なんとなくそう決めて、私は通りへと踏み出した。
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
広場に着いて、あたりを見回す。
ひょっとしたらクーガさんが――と思ったら、確かにいた。
泥酔して寝ているグラスランナーの横で、何やら荷物を漁っている。
白昼堂々何を、と思ったけれど、よく考えたらあれはクーガさんの荷物だった。
いずれにしても、説明が必要な状況に変わりはない。
「――あの」
率直なところ、あまり近づきたくない気分ではあるのだけれども、残念ながら気分で動けるようにはできていない。
視線で傍らの酔漢を指し、手短に尋ねる。
「そちらは?」
■PLから
嫌そうなプリアーシェ(''
クーガってばワルなんだからー。
>GM
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