有頂天の帰り道
風に乗ってふわふわしてると、同じ様な人影が見えてきた
オレットさんたちだ。手を振って呼び掛ける
「おかえりー!」
合流できたところで確認する
「あのさ、これってもしかしなくても、テンペストさんが運んでくれてるのかな?」
少なくとも、あの時は感じた向かい風とは違う。運んでる、って言葉がぴったりだと思う
鼓動が加速する
「それってつまりさ、話を聞いてくれたってことだよね?目的は達成できたんだよね...」
今になってリナリアさんが呟いたことを思い出した
「や、やった
やったぞ!やったー!!」
大きくバンザイした。喜びが、後から後から湧き出して、はじけた!
「ぅぅーははははへははははははーーァ!!」
「すごい!空飛んでるよ!
魔法みたい 魔法なのか
あ、みて!木があんなに小さいよ
真上から見るのははじめてだよ!
雲、ないかな?一度さわってみたかったんだよね
どんな味がするのかな...やっぱり甘いのかな
そうだ、鳥!その辺に鳥は飛んでないかな
いっしょに飛んでみたいな。いつもこんな景色をみてるのかな?―」
* * *
>「あれは......コンチェルティア?」
「おおー!」
いろんな人が動いている。なんだか面白い
あれ、ひょっとして落ちてる?
テンペストさんが降ろしてくれてるだけだよね。このまま潰されるなんて理不尽なことはないよね
こわい。いや、怖くない
やっぱりこわい。怖くないこわくないこあ―
走馬灯がちらついたところで、またあの感じが戻ってきた。思った通り、無事に着地させてくれたんだ
変な汗が吹き出す
* * *
あるタビットの隣で、髪の白い男の子が不思議なことを言った。テンペストさんが、オレットさんの願いとして、知らせたようだった
もう一人の、屋敷へ入ったタビットが、忙しそうに戻ってきた。オレットさんと話をしたい人がいるそうだ
ここの人たちは、オレットさんと知り合いみたいだ
>「フィンさんたちとお知り合いなんですよね。
ルキスラからいらした冒険者の皆さん。
――それなら構いません。
是非いらっしゃってください」
帽子のことを思い出して確認する。飛ばされてなくてよかった
なんとか立ち上がって、深くかぶりなおしながらお願いしてみる
「あー、えっと
わたしはその人たちの顔もわからないんだけど、ついていっていいのかな?」
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PL玉鋼より
水を得た魚。空を飛んでいる間はずっとこんな調子です
分割投稿しても良いとのことなので、2回ほどに分けたいと思います
最後に質問になってすいません。タタラは気にして確認をとろうとするはずです
時間と意欲のある方が、...
よくよく考えたら、断られることはないと思うので、そのまま書いても問題ありませんでした