【D1-7】風が吹く前に

 GM(あんみつ) [2015/11/29 14:26:05] 
 

>『ついでに一つ、聞いてほしいことがある』

ティキは機嫌のよさそうなテンペストに声をかける。

「しょうがないな......今なら聞いてあげる。
 ――言ってみて?」

彼女は確かに機嫌が良さそうだ。
ティキに話の続きを促す。

>『私はあなたに、友として私の呼びかけに応えてもらいたいと思っているーが、私にそれに見合うだけの実力はない』

>『「赫嘴」の名、勝手に届くまでになってみせる。その時また、会いに来るのを許してほしい』

ティキの願い。
それはテンペストと契約を果たせるような実力を手にした時に、再度この場所を訪れる許可を得ること。

>「またこの近くに来る時があったら、私もこちらへ訪ねても宜しいですか?」

それに続いてヴェンデルベルトも同様の願いを述べる。

「それに対する答えは簡単ね。
 あたしを満足させるだけのものを持ってきなさい。
 ――そうすれば道なんてきっとどこにでもある」

   *   *   *

>「オレットさん。その方を助けるめどはついているのですか?」

>「もし、助けが必要なら、またどうぞ火竜の手羽先亭へ」

テンペストとの交渉の傍らでヴェンデルベルトはオレットに尋ねる。

「残念だけど――全然わからないんだ。
 でも必ず見つけてみせる。
 ......そのときはきっと――力を借りに行くよ」

体が宙に浮き始めたのは......。
ちょうどそのすぐあとのことだった。


―――――――――――――――――――――――――――――――

あんみつ@GMより

エンディング前に少しお返し。