誇りの進路
>「......わかったよ。
気をつけて、タタラさん」
オレットさんが―曇った顔をしてくれたような気がした
そんなことはないと思うけど、もしそうなら...胸が痛い
* * *
遺体を、常に目が届く場所へそっと置き直してから、戦車の状態を確認する
少し修理すれば荷車に使えそうだ。運がいい
さっそくロープとナイフを取り出して、作業を始めた
>「ねえ、あなたのベストって何?」
いざ聞かれると、説明が難しい。手を動かしながら、わかりやすい言葉を選んだ
「うーん...、
...
一言にまとめるなら、後悔しない行動、かなあ...」
「行きたい気持ちはあるけどね。わたしがその道を行けば、みんなへ大きなマイナスになるかもしれないって、気づいている
しかも、それがひっくり返りそうな切り札も、全く思い付かない。それでも進んで失敗したら、どうして別の道へ行かなかったんだろう、って思うんだろうね
なぜか上手くできて成功しても、モヤモヤしたものが残っちゃう。長続きしそうもないしね」
「だから、せめてゼロへ近づけるように...欲を言えば、ほんのちょっぴりでもプラスになれるように、進まない道を選ぶべきだと思うんだよね
今わかる材料をかき集めて、できる限りいいものを作ろうとする。そうしたらさ、それで失敗したとしても、スッキリするんだよね」
「あの時は、やるだけやったんだって、胸を張って言える。それなら、どんな結果になろうと、反省はあっても後悔はない
そんな行動が、わたしにとってのベストだよ」
* * *
荷車を仕上げたら、遺体をそこへ乗せる
アンデットの遺骸を見渡して、鎧のパーツとか入りそうなものをリュックの中へ入れた
入りきらなかったものはロープでまとめて、遺体に重ならないように荷車へ乗せた
「あれ、
これってもしかして、全部運べないんじゃ...」
特に馬2頭はどうしようもなかった。一度の運搬だけなら
背負ってみたり抱えてみたり。なんとかして運びきれないか、奮闘していた
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PL玉鋼より
一応、この後することも書いておきました。タタラが持っていたロープは、全てここで使用したとします
問題があればお知らせください。訂正するなり、更新するなりします
リナリアの反応などによっては、この部分が変更されるかもしれません