貫く槍の如く
>「思いっきり暴れてやるぜ。
>そっちはちゃんと守りきれよ」
グラディウスの言葉を背にして家の中に入る。
その俺と入れ替わるようにミハイルがスタッフを持って庭に飛び出した。
>「あ、クーガさん。
>下は僕がサポートします。
>――任せてください」
「おう、任せた。」
背中を軽く叩いて送り出す。奴より先にアポロのところに行かねぇと、
踏み出す足に力をこめる。
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「全員無事か!?間に合ったようだな。って、うおっ。」
アポロたちが待機している部屋に入ると、床いっぱいにムリアンがいる。
踏まねぇように注意しているとフィンが
>「今からこの部屋を魔法で施錠します!だれも、ここから出ないで!」
扉に魔法で鍵をかけた。これで、敵の入るタイミングが分かるわけだ。
庭のほうで戦闘音が聞こえるが、頭の隅に追いやって待ち構える。
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「・・・・・・・」
庭のほうは戦闘音が収まった。
ガチャリ、
扉の鍵が開いた。
扉の隙間から赤い髪が見えた。
>『ムリアン! 組み付け!!』
>「くそ、なんだこいつ......なんなんだ!
>なんでうまくいかないんだ......!」
ニェストルの掛け声でムリアンが何かに這い上がっていく。
これで、相手は詰んだも同然だ。
>「コンサートマスター......教主様......。
>俺は......俺は......」
何かにとりつかれているかのような眼をした男だった。
自業自得だ。
だが、それで終わらないから狂信者ってやつは厄介だ。
火の玉が作られていく
「チッ」
止めようと俺も動いたんだが、間に合わねぇ。飛んでくる。
>「うわっ」
>「アポロ 息を止めるんだ!」
アポロの悲鳴と同時にニェストルが動くのが目の端に入る。
すまん、そっちは頼む。
俺はこいつを!!
火球は炸裂したがその勢いを背中に乗せて、一気にを詰める。
「こいつで!」
加速の勢いを殺さないように胸に足を乗せて飛び上がる。
「終いにしろや!」
室内なので右ハイキック気味に顔面に右ひざを決める。
おかげで派手に見えただろう。
綺麗に着地し、つぶやく。
「どうだ・・・俺の閃光跳び膝。礼はいらねぇ、そのまま寝てろ。」
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PLより
シャイニングウィザード、"閃光魔術"とも
呼ばれてるそうで、魔法使いと魔術をかけました。
これができるヴォルディーク邸、広さ半端ないですねぇ。