【B-1-5】Toshokan Dolls Collection
アリサの魔法。
ダグリオンの奇跡。
シィノヴィアの眼。
ラキアスの指。
ラウラの薬。
――そしてアルフェイトの演奏。
全ての虚弱草は冒険者たちの手によって、元気を取り戻す。
茎は高らかに天を向き、そして白色の花を開かせた。
そして虚弱草の復調を待っていたかのように緑色の植木鉢の土がボコボコと動き出す。
土の山を突き破って姿を現した双葉は信じられないスピードで成長していく。
茎が伸び葉を広がせて、そして蕾が緩やかに花を開かせる。
植物がつけた青緑色の花は茎に比べて恐ろしい程に大きい。
決して茎が折れることはないのは、魔法によるものであろうか。
今、目の前に開いている花はラキアスの方に傾いて。
その花はまるで実をつけるかのように緑色の書物を支えていた。
なかに記述されているのは、おそらく野草や薬草に関する学術的な文章である。
――森の少し奥の方には光の壁に囲われた階段がある。
いつも通りに進めばその先に待っていたのは。
* * *
『レディースエンジェントルメン!
人形たちの美の祭典――"Toshokan Dolls Collection"へようこそ』
響くビート音。
拍手と歓声。
行き来するスポットライト。
赤・青・桃・金・銀・色に溺れた観客席。
そして遠くまで伸びるランウェイ。
ステージの主役は――彩りに飾られた人形たちだ。
MCを務めるのは魔法文明の叡智の結晶。
シルクハットをかぶった人造人間――ホムンクルスである。
彼が次々にステージに立つ人形たちを紹介していく。
紹介に続いて姿を現したのはまるでお姫様のような重厚で華やかなドレスを身につけたドール。
続くのはスポーティなショートパンツを身につけたボーイッシュな人形。
その背後を歩いていく人形が身につけたのは色も形も奇抜で前衛的なファッションだ。
他にも何かの蛮族のコスプレのようなものから、水着、下着まで。
なんでもありのファッションショーである。
各々の人形が取るポーズも様々だ。
カリスマ性溢れたクールなスタイル。
扇情的で未成年には禁止な感じのポーズ。
そして人形という体を生かしたホラーもしくはコメディなものまである。
いつの間にか冒険者たちに迫っていたスポットライトが照らすのはアリサ――いやリリだ。
『おおーっと、そんなところにとびきりスイートなレディを発見!
このステージは飛び入りウェルカム!
ちなみにグランプリに輝いたドールには栄光とイエローなブックをプレゼント!』
ホムンクルスが気がつき指差しで示したのはリリであった。
この時アリサは――リリは気がつくかもしれない。
リリが好きなように体を動かせるという事実を。
この空間の影響なのかもしれない。
周囲を見れば人形用の衣装やメイク、様々なものがある。
ただその量は極めて膨大でなかなか似合うものを見つけるのは難しいだろうか。
その場合は探す人の数で勝負である。
勿論メイクのセンスも必要だ。
良さそうなものを見つけ、リリをコーディネートとしてステージでポーズを取らせるのだ。
ランウェイの遥か彼方。
そこに見える光の壁の奥に続く新たなステージを目指すために。
中を開いてみれば、先程の青い本と同じ文字のみが記されている。
―――――――――――――――――――――――――――――――
あんみつ@GMより
全員が成功したので、緑色の本をラキアスに渡しますね(*´∀`*)
アリサはMPを消費されなくても構いません。
次のステージに進行させました。
ホムンクルスについて魔物知識判定ができます。目標値は10/15。
こちらもBT新登場魔物なため戦闘データがわからないからもいらっしゃるかと思いますが。
とりあえず、魔法文明時代の魔法生物である人造人間です。
詳しいデータはもし必要になりそうでしたら公開しますね!
この空間にいる間はリリを自由に動かせます。
ステージで上がる前に衣装を探す探索判定・及びリリに対する変装判定が可能です。
目標値はそれぞれ10/14。達成値により、その後の判定にボーナスが付きます。
各PCはどちらかの判定しか行うことができません。
リリはステージでポージング判定が可能です。
基準値は冒険者レベル+精神力ボーナスで目標値は20。
各PCが前回の探索判定または変装判定で10を超えれば1点、14を超えれば2点ボーナスが加わります。
リリが成功すれば、黄色の本が手に入ります。
あと次回進行用に予備ダイスを1つお振りください!