眉間がむずむずする
駆けだそうとしたその時。
月光が強くなった。
村に穏やかな光が満ちていく。
屍たちが崩れる。
祈りとやらは、届いたらしい。
剣を鞘に納める。
>『月の仔よ。
> 其方に紫の導きを』
ここにいる誰のものでもない声がした。
辺りを見回すが、仲間の他に生者の姿はない。
ふと、女性の像が目にとまった。
そういえば、先ほどはゾンビたちに気を取られ、まともに見ていなかった。
月影にたたずむ像はとても優しい顔をしていて、つかの間みとれた。
「あ」
いつの間にか、シィノの手の中に紫の本があった。
"聖女の手元に届く"と書かれていたので、石像の女性の手元に現れるのだと思っていたのだが。
とりあえず読める人に調べてもらってから、壁のくぼみにはめ込んだ。
光の壁が消え、聖堂への入り口が開く。
皆を先に通して、シィノも続く。
足を止め、振り向く。
石像に頭を下げ、もう一度シーン様の輝きを仰いで、扉をくぐった。
―*―*―*―
建物の中は、緑でいっぱいだった。
植物と植物の間を縫うように進むと、机があった。
鉢が並べられている。
真ん中の鉢は空だが、周りの6つには貧相な草が植えられていた。
知っている人の説明を聞く。
「虚弱草、ですか」
ずいぶんな名前だ。
とりあえず、手をかけてやればきちんと育つらしい。
能力も道具もないので紫の鉢にかかろうと思ったが、それはラキアスが取り組むようだ。
仕方がない。
「ラキアス。その眼鏡を貸してください」
青い鉢の虫とやらを除くことにする。
――――PL――――
魔法使えんしバードもないし、回復薬ないし眼鏡もないので紫の鉢行くかーと思ってたら、数秒差でラキアスが先にダイス振ってたの巻w
ってことで、眼鏡かしてー。
油みたいな虫って、どうやって退治するんだ?
とりあえず、
・手で取り除けるなら、草から離して潰す。
・ねとーってしてるんなら、水もしくはワインで洗い流す。
のどちらかで、対処できそうですかね?
21:12:57 紫乃@シィノ ≫ 虚弱草 2d6 <Dice:2D6[2,6]=8>
21:13:04 紫乃@シィノ ≫ 病気 2d6 <Dice:2D6[5,4]=9>