期限は?

 シィノヴィア(紫乃) [2015/12/21 23:13:06] 
 

声の主は、やはりディーラだった。だが、レーヴ嬢とは違う。

リーブラ嬢に霧のことを言われて、ようやくタイムリミットのことを思い出した。
依頼人の言うままにここへ来たはいいが、眠って夢を渡っただけとは。
もともと目的の曖昧な依頼だったとはいえ、明確な成果がないと落ち着かない。

そんなとき、リーブラ嬢が続けた。

>『もし読み途中の本などございましたらお声かけください。
> お一人様五冊までお借りしていただいて問題ございません。
> ......それと、そちらの品々はお客様のものでしょうか?
> 図書館で管理しているものではないようですので間違いなければお持ち帰りください』

紫の本。
ほかの人は、戦利品なども持っているようだ。

それから、ぽつんとそこにある童話集。
手にすると、本特有の密度の重さが腕にかかった。
変容したが、もとは依頼人から託された物だ。
持って帰り、返せばいいだろう。

ひとりで頷き、責任を持ってアルフェイト殿の荷物に押し込んだ。

ほかの人たちは、時間までに好みの本を探そうと歩いている。
シィノも手近な本棚をのぞいてみた。



――――PL――――
紫の本、いただきます。
借りる本は、次までに内容とタイトル決めとく。
童話は「丁寧に」押し込みました。シィノ器用だからできるできる。