店主、金貸してくれ@ダグ
ルキスラへ帰還した僕達は依頼人の元へ足を運んだ。
件の童話集を依頼人が開けば、何処からか聞こえるバリトンボイス。
「世界は想像を越える、だなぁ」
自分は中身を読めないだろう故、開いてすらいなかったが。
紡がれた言葉は依頼人へ向けて放たれたように感じた。
別段論拠は無いが 始まりと終わりは同一なのだろう、きっと。
―*―*―*―
>「市で買い物をしてから、手羽先亭へ行きます。
一緒に、いかがですか」
「うむ。 ささやかながら宴と行こうか。
良いレシピも頂いた事だしなぁ。
久方振りに酔わせて頂こう」
シィノの提案に逡巡無く応える。
酒幸神を奉じる者としてドワーフとして断る択は無い。
......なれど、その前に私的な用件を済ませねばなるまい。
* * *
「......店主。 申し訳無いが300ガメル程貸して頂けないだろうか?
無論、次の仕事を終えた際に返却致す」
仕事の報告を終えた後、ナゴーヤ殿にこっそりと切り出す。
今回の仕事では、消耗品等の支出が収入を上回り、
少し前に、とある冒険者達に少し頼み事をしたが故に。
有体に言ってしまえば 金欠なのである。
周到な準備が功を奏し、最後まで仲間を支える事が出来たと考えれば安い物である上、
借り受けた様々な書物や、夢で得た赤の書物や様々な経験は金銭では得難いモノなのだが。
寒い懐を温める事は出来ず、別の方法を取るには忍びない。
家の孤児院の経営を傾け過ぎない為にも、幾許かの金銭は必要だ。
ナゴーヤ殿には心苦しいが、労働力を対価に金を貸して頂く他あるまい。
(んー、周りに隠す事や資金繰りが難しくなってきた......なぁ。
これはそろそろ私も運営に一枚噛むべき......なのかぁ?)
機会が有れば、施設運営等の行政の手続きや、候補となる物件等を物色しても良い頃かもしれない。
自身の懸念と反比例する様に、界隈では名が出始めている故。
まぁ、世知辛い話は置いておくとして。
この後の宴は目一杯楽しもう。
旨い飯と酒、卓を囲む者との語らいは何よりも宝なのだからな。
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PL(Bake)より:
赤の書物・エリックとのコネクション・名誉点・貸し出された本。
全て受領させて頂きます。
借りた本の内容等は後日改めて。
童話集のアレコレは、PC的に彼の元へ帰結するのだなと。
PL的に物語の綴り手が居ないと始まらないという事で。
他の方の書物の内容も気になりますが、
此れは相互間で読めるのだろうか?
金欠に関しては何やかんやで魔晶石や魔香草を使いまくった故に。
あと、適当にフラグを撒く為に。
冒険者の店の金貸しがルルブ1に載っていた故。
戦闘に関しては後日。
正直、今はネガティブな発想しか出てこない故に。