価値観の差
>「――もし母さんがいれば、父も」
もしも、もしかしたらの期待、叶わないからこそ、より大きな期待になりやすい。
エレミアさんは母親が生きていて場合の父親に何を期待していたのか......こちらから聞くのは野暮だろう。
>「よし、あたしの話はやめ。
> 貴方たちのことを聞かせて?」
「自分の親のことですか......」
うーん。困った。
リルドラケンと言うのは基本的に産みの親と実際の親子関係になるのは、殆どない。
実際に親子関係を築いていた火竜の手羽先亭の店主のナゴーヤさん以外に見たことが無い。
生まれ故郷の仲間をまとめて家族と言う認識は間違いなく、皆の感覚には当てはまらないだろう。
弱点にも繋がるので話したくはないのだが、まあ、良いか。
「親はリルドラケンなんですよね。そのおかげで本当に良い暮らしをさせて貰えました」
実際の所、ナイトメアの境遇を知ったのは交易に着いて行った際なのだ。
護衛をしてくれた冒険者がリルドラケンの中で、僕だけ人間がいるのが気になって話し掛けてくれた事が切っ掛けだった。
「産みの親は、あまり深くは関わりは無いのですが、育て親は色々と結構雑な人でした。子育てを慣れてるから出来る技だったのですがね」
育て親はここからは注意が必要、この位なら平気、と感覚で理解していたらしい。
年齢は聞いたことは無いが、故郷ではあの人に頭が上がらない人がかなりいるので、それなりの年齢なのだろうとは思う。
「人使いが荒いんですよ。自分が器用だからって、洗濯物を畳むのをよく頼まれたんですよ。しかも量も多くて嫌々やっていましたね」
対比の対象がリルドラケンなので、当然のように僕の手は小さいので、細かな作業は良く押しつけれた。
最も、育て親に限った話してはないが、育て親に一番扱き使われた。
「リルドラケンは同じ街の生まれなら、みんな家族と言う認識で、近い時期に生まれたら兄弟姉妹でまとめられますし」
頭の中ではリルドラケンの家族構成は特殊と言うことは理解しているが、長年の感覚はそう簡単には消えない。
しかし、他の種族の子として生まれていたらとはあまり考えたくはないが、その時はひょっとしたら、エレミアさんとは真逆の立場だったかも知れない。
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平山です。
正直、ナイトメアで親のことを聞かれるとは思わなかった。しかもリルドラケンなので産みの親とは特に深い関係はない......
嘘を憑かずに騙して話すか、素直に話すか迷いましたが、ナイトメアと明かしているので、素直に話しました。
おかげで、多分使わないだろうと思ってた裏側の設定も出てきた。
平山@シオン : 探索判定 2D6 → 6 + 3 + (5) = 14 (12/15-08:35:46)
平山@シオン : ......orz (12/15-08:35:20)
平山@シオン : 天候予測判定 2D6 → 1 + 1 + (5) = 7 (12/15-08:34:50)
天候予測判定でファンブル、天候は眼中にないようです。探索判定でないだけ傷は浅い......
ここで厄を払ったと思いたい。