久々の本気
>「お客様はどのような場所でお嬢様とお知り合いになったのかは存じませんが。
> ......どうかお嬢様にとって心休める場所となってくださいませ。
> 私はお嬢様とご主人様の笑顔を見ることこそが何よりも幸せなことですから」
嘘偽りはない。バレルさんの本当の願い。
ただ、両立はかなり難しい。それはエレミアさんの覚悟から見て取れる。
「まあ、出来るだけの事はやりますよ」
そろそろ、こちらの準備も整えなければ行けない。中途半端な覚悟では、こちらが死んでしまう。
魔香草にワインを少々付け、それを揉み、腕に貼り付け、待つこと十分、特別消耗していたわけでは無いので、マナは回復した。
「準備はよし、と......ふぅー」
意図せず力が入っている肩の力を抜くために一度、深呼吸をして、目を閉じる。
ウォーハンマーと鎧、宝石、ポーションインジェクターを付け直し、戦闘の準備は整った。
......一度、モノマニアを大人しくさせてから話し合わせるのが、現実的だが、その課程が非常に危険だ。
そうこう、考えている内にエレミアさんがやって来た。
>「私の方はばっちりよ。
> ――バルレには彼女のベッドで休んでもらっているわ」
「できる限りでは、準備は出来ています」
>「父はまだ、謁見の間にいるみたいね。
> ――ちょうどいいわ。
> あの部屋は無駄に広いから戦いやすいもの」
エレミアさんは微かに震えていた。
格上の相手への恐怖か、親殺しへの罪悪感か......こちらもいつの間にか力が入っている肩を何度か回す。
>「大丈夫......気にしないで。
> 私は大丈夫だから。
> ――全部、終わらせるだけよ」
「お節介以外の何でも無いですが......
バレルさんは貴女とモノマニアの笑顔を見るのが幸せなそうです。
貴女の覚悟が、後悔しない選択であることを祈ります」
雇われた身なので、エレミアさんを止めることは出来ない。
他人が出来ることはアドバイスだけ、その先は当人同士で解決するしか無い。
「さて、隠す理由はそもそも無いですし、始めから出し惜しみなし......本当の意味で本気で行きますか」
帽子をしまい、異貌化する。
異貌化するのは久し振り、人前でやったのはもうずいぶん前だが、こちらの姿の方が調子が出やすい。
試しに魔晶石を使いつつ、無言でストーン・ガードを使ってみると、体は完璧に覚えている。
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平山です。
甘い考えを持つシオン、だけどそんな考えを持っていたら危険なので、頭の隅に置いて置きます。
隠す理由は最初の段階で消えているので、異貌状態で行きます。
その他に知力の指輪、装備
エレミアさんを待っている間に魔香草を使用
扉の直前に異貌状態でストーンガードを使用
平山@シオン : ストーン・ガード(3点魔晶石使用と異貌状態) 2D6 → 3 + 4 = 7 (01/08-17:26:12)平山@シオン : 魔香草使用 8 = 3 (5 + 5 = 10) + 【5】 キーNo. : 0 (01/08-17:25:33)
MPは27/28