【D-1-1】血戦前の謁見

 GM(あんみつ) [2016/01/08 20:24:00] 
 

骨の獣を連れてきたエレミアは二人の現状を問いかける。

>「オーケー。何時でもいけるぜ。」

>「できる限りでは、準備は出来ています」

キリエもシオンも既に準備は万全のようだ。
これから見せるのは華やかだが薄っぺらい芸事などではない。
自分の命と相手の命を賭けた血の流し合いだ。
それぞれの気持ちの入り方も違うだろう。

「それなら良かったわ。
 これでも貴方たちのこと、結構頼りにしているのよ?」

ゴーレムを連れながら扉の前に歩みを進めるエレミア。
その彼女の微かな震えを冒険者たちは決して見逃さなかった。

>「無理すんなって。」

キリエはエレミアに声をかけつつ、その背中をポンと叩く。
反射的に彼女の体が一瞬竦むのを感じた。

>「あんたはおれ達の依頼人だ。
> だから堂々と構えてりゃいい。
> ・・・安心しな。全部、おれ達に任せとけ。」

「ありがとう、キリエ。
 別にあたしはね、怖いわけじゃないの。
 ううん......怖いのかもしれないけれどわからないわ。
 ごちゃごちゃしてて――でも大丈夫、貴女のおかげでね」

エレミアがキリエに見せたのは無理のない仄かな微笑み。
震えはもう――止まっていた。

>「お節介以外の何でも無いですが......
> バルレさんは貴女とモノマニアの笑顔を見るのが幸せなそうです。
> 貴女の覚悟が、後悔しない選択であることを祈ります」

一方のシオンはバルレの小さなでも素直な願いを伝える。
それはエレミアの表情に躊躇いの感情を浮かばせるのに充分すぎた。

「――あの子は何も知らないからそんなことが言えるのよ。
 あたしのことも、父のことも。
 あの子は何も知らない......何も知らないいい子なの」

言い訳であろうか。
それともバルレのことを考えて。

――少なくとも事実たることは。
今この瞬間エレミアは退くことを考えていないそれだけだ。

>「それじゃ、開くわよ......」

エレミアは扉を開く。
その瞬間キリエは自らに影を纏わせ。
シオンはナイトメアとしての貌を見せる。
その力の中では石のバリアを顕現させることなど容易い。

   *   *   *

扉の向こう側。

モノマニアは先程と同じように腰掛けていた。

「招待したわけではないのだが。
 早速一芸を披露してくれるというわけか?」

三人の武装やゴーレムの存在などを思えば。
今扉から入ってきた者たちの思惑などお見通しであろう。

「そうよ、お父様――いえ、モノマニア!
 あたしたちは貴方を討ちに来たのよ。
 ――覚悟してくれるかしら?」

エレミアは赤い絨毯の上に立つ。
体が震えないように足をしっかりとつけながら。

「エレミアよ、実の父を少し舐めすぎてはいないか。
 私として誇り高き蛮族の一人。
 常に戦いの心構えは出来ている......たとえ相手がお前だろうとな。
 むしろ覚悟が必要なことなのはお前の方ではないか?
 私を――本当に殺せるのか?」

モノマニアはゆっくりと立ち上がる。
すらりとした身長も相まってその佇まいは極めて威圧的だ。
そんなモノマニアからエレミアはほんの少し視線をそらした。

「お前のことなら実の父である私が一番分かっているぞ。
 ――お前は今怯えている。
 やめようか考えているのだろう?
 私はそれでも構わない......そこの人族共も見逃してやろう」

目隠し越しにキリエとシオンを射止める視線。
それは先程の謁見で感じたものと同様だった。

「私は......あたしは......」

モノマニアによって責め立てられ折れそうになりながらも。

「それでもあたしは――貴方を殺すわ。
 だって、父さんはあたしの......あたしの大切な人を殺したんだから」

瞳を再度モノマニアに向けて言い放った。

「そういえば......そんなこともあったものだな」

モノマニアはエレミアの言葉に喰らい笑みを零す。
それは彼女に再び闘志の炎を燃やすには十分だった。

「父さんを殺すことが最善の道かは正直わからない。
 それでもあたしはあの日からずっと......止まったままなの。
 自由になりたい――解放されたいの!
 だから......」

エレミアは後ろを振り向いた。
そこに控えているであろう二人へ向くように。

「あたしに......力を貸して」

モノマニアはただそこにいた。
隠された目のせいでその表情を伺うことができない。
彼は今――何を思っているのだろうか。


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あんみつ@GMより

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というわけで早速ですが、戦闘です。
長々と話していましたが3Rのみ経過している扱いとします。

現在の距離は、

モノマニア 15m エレミア 1m シオン・キリエ・アニマル

となっております。

先制判定をどうぞ。目標値は15です。
魔物知識判定は以前使用したものを使います。

基本的には普通のバジリスクですが以下の一つだけ特殊能力が加わっています。

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○イベントボス

 目標値を問わず生死判定には必ず成功し、気絶状態になる。

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先制判定に成功した場合1Rの行動及びダイスをお振りください。
失敗した場合は行動は次進行まで出来ません。

エレミアとボーンアニマルの行動は基本的にはGM預りとなります。
ただPLの皆様で行って欲しい行動などございましたら優先的に行いますので、
何かあればどしどしどうぞ!(*´∀`*)

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