【E-1-1】薔薇が選ぶのは
エレミアの奮起の魔法はシオン、そしてキリエの心を燃え上がらせた。
>「ルガアァァッ!」
シオンは内に流れるドラゴンの血を沸き立たせて、猛攻を加える。
>「さて、我々の技芸、お楽しみいただけたでしょうか。
> 御代はモノマニア様のお命一つで十分故、どうぞこの一撃を御見納めになりました暁には・・・」
そしてもうフラフラと倒れそうなその頭部をキリエの銃弾が撃ち貫いて。
――モノマニアは完全にその意識を閉ざした。
* * *
「あたし......ううん。
あたしたち、勝ったのよね?
――父さんに......勝ったのね」
そう漏らしてエレミアは絨毯の上にへなへなと座り込んだ。
目の前にいるのは気絶したバジリスク。
エレミアの父としてのかつてのモノマニアの姿はそこにない。
ただ血で絨毯を染めた獣が横たわっているだけ。
>「さ、エレミア、後はあんたの役目だ。
> ・・・親父さんと、決着付けてきなよ。」
キリエはそう言ってエレミアの肩をポンと叩きながら煙草に火をつける。
ここからは、エレミアに任せるというところだろうか。
「うん、そうね......」
エレミアはゴーレムを後ろに下がらせて。
モノマニアの目の前へと歩み寄った。
ゆっくりとそこでしゃがみこんで――その手を伸ばす。
「父さん......痛かったかしら。
当然よね、あんだけいろいろやったんだから。
もう許してなんてもらえないでしょうね」
白い手で蜥蜴の硬い鱗を撫でる。
彼女の手を汚す紅はエレミアにも流れているものだ。
「ねえ、キリエ......シオン。
もしあたしが父さんを殺さないって言ったら怒る?」
エレミアはぼんやりと立ち上がり。
ゆっくりと後ろを振り返り。
二人に向けて問いかけた。
――屋敷の中は再び静かだ。
振りかぶる音、発砲音、はじけ飛ぶ魔法。
少し前まで......あれだけ荒れていたのが嘘のように。
「――ふふ、聞いてみただけよ。
わかってるから......何をすべきか」
そう言ってエレミアが取り出したのは短刀だった。
生きている相手に傷をつけるのは難しいだろうが。
気絶した相手に止めだけであれば十分であろう。
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あんみつ@GMより
戦闘終了です!
思ったより時間がかかって申し訳ない。
戦闘終了を踏まえ、カテゴリの移動を行いました。
イベントボスの能力でモノマニアは気絶状態となります。
なのでモノマニアの処遇をどうするか決めてください。
具体的に例を挙げれば。
・エレミアに止めを刺させる
・キリエがモノマニアの止めを刺す
・シオンがモノマニアの止めを刺す
・モノマニアの止めを刺させない(縛るなど動きの制限は可能)
・むしろモノマニアの傷を治す(縛るなど動きの制限は可能)
あたりでございましょうか。
何もしたり、言わなければエレミアはモノマニアにトドメをさします。
ここが最後の物語の分岐点。
行動によって次かその次、少なくとも3進行以内にエンディングになるかと思われます。
最後までどうかお付き合いくださいませ。
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