【A-2-2】王国の遺跡たち
神殿の麗しき巫女エールを前にしたヴァーミリオン。
>「ああ、すまない。カサブランカの様に高貴なる美しい方。
>貴方の純白に輝く美さに私の時は進む事を忘れていたのだ!
>私はヴァーミリオン・ヘイズ、迷い込んだのでは無く自ら望みこの地へ訪れた放浪の学者です。
>先ずは挨拶が遅れたお詫びと、貴方に出会えた喜びを伝える為に一曲弾かせていただく」
彼は大仰に自己紹介をしたかと思うと、愛用する楽器を手にして奏で始めた。
その演奏は極めて美しく、普通に暮らしていれば滅多に耳にすることがないものだ。
エールの表情も曲を聴いてだいぶ柔らかくなっているように見えた。
彼女もまた、ヴァーミリオンの演奏に聞き惚れたのであろう。
>「ご静聴感謝致しますエール様。お耳汚しで無ければ良いのですが。
>この様な私にもし未だに力を貸して頂けるなら。
>グランド・フェザーとル=ロウドその関わりについて、聞かせて貰えませぬか?
>また、この地の事がよく分かる遺跡などがあれば紹介して貰いたい。
>そして最後にこの神殿を道具を使って記憶に残す事を許して欲しい。
>如何でしょうか?」
再度ヴァーミリオンは深々とエールの前で一礼する。
エールはそんなヴァーミリオンに応えるように深々と礼を返す。
「どうかそうご謙遜なさらないでください、ヴァーミリオン様。
非常に素晴らしい演奏でございましたわ」
エールは首を左側に少し傾けて微笑んだ。
「グランド・フェザーと祀られし自由の神ル=ロウド様の関係についてお知りになりたいのですね。
魔剣グランド・フェザーは名の失われた魔剣を模倣して創造されたものです。
この元となった魔剣はかつてル=ロウド様が我々人の子に授けたものだと言われていますわね。
そもそもグランド・フェザー自体もル=ロウド様を祀る祭儀の道具として本来は作られたそうですわ。
それが幾度の文明の発展と衰退を減る中でザルツの地において迷宮を構成するまでに至ったのです。
今、ヴァーミリオン様がいるこの翼持てる者の王国こそ――その迷宮ですわ」
エールが語るグランド・フェザーとル=ロウドの関わりはこういうものであった。
本来は戦闘用ではなく儀礼用に作成されたものであるらしい。
しかし現在これだけの迷宮を構成するほどの力があるのだから。
その魔力を戦闘に用いた場合、極めて強力であることを想像できるだろう。
「この世界についてお知りになりたいのですね?
神殿を中心として様々な方角に古き歴史を残した場所はございますわ。
例えば、山に......森に、そして谷に。
ただそうですわね、遺跡のような場所がご希望なのでしたら......。
この神殿の北東には雷雲が常に留まり続けている丘がありますの。
そこには天高く伸びる塔がありますわね。
ただ、あそこはお一人で行くには危険かしら?
他にもこの神殿の西には彼方まで続く雲海が広がっておりますが......。
そこに宙に浮かぶ遺跡を見たという方もいらっしゃいますわね」
この世界に残る遺跡に該当するものは二つほどあるようだ。
一つは王国の北東にある雷降り注ぐ丘に建っているという――雷嵐の塔。
もう一つは神殿の西に広がる久遠の雲海に浮かぶ空中遺跡だ。
しかし、エールが伝えるのはそれだけではなく。
「それともこの神殿をお調べになりたいかしら?
この神殿の地下には当時の遺産が残されているという言い伝えがございますわ。
そう......グランド・フェザーの模造品などがですわね。
ちなみに記録に残すのはご自由にどうぞ」
最後にもう一つにして王国の中心たる遺跡。
自由の神殿についても忘れずに案内した。
―――――――――――――――――――――――――――――――
あんみつ@GMより
ヴァーミリオンは自由人やでえ(・∋・)
【分類:地名】に【雷嵐の塔】を登録しておきます。
マップ上では【ウ】に該当します。
ヴァーミリオンは次の行動を選択してください。
具体的なものは以下の4つです。
・【ウ:雷嵐の塔】を目指す(ために【カ:翼人の集落】を訪れる)
・【エ:久遠の雲海】を訪れる
・神殿の地下を訪れる
・もう少しエールと話す
他にも何かあればご自由に行動ください(*´∀`*)