【A-3-1】自由は空をも超える
>「では、少しだけ質問をさせて下さい。
>エール様はル=ロウドの神官としてどのような事が出来るのでしょうか?
>また、知る限りでいいのでこの遺跡の脅威を聞きたい。
>何方も身を守る上で大切な事ですから。
>また、何か私でも対処出来ずエール様に危害が加わりかねない時は御逃げ下さい。私でも時間稼ぎは出来ますので」
迷宮へと至る入口の前でヴァーミリオンは知れる限りのことを聞き出そうとする。
「私が神官としてどのようなことができるか......ですか?
そうですわね――心の声が聞こえるくらいかしら?」
彼女の神官としての力量はその佇まいからも知れるだろう。
多少な傷くらいはすぐに癒せるであろう。
「それでこの先の脅威についてですけれど......。
申し訳ございませんが詳しくは知らないのです。
ただ、擬似的な魔剣の迷宮になっているという噂は聞いたことがございますわ。
――私も一度表面だけなら見たことはありますしね」
また、地下はやはりというかただの地下ではないらしい。
模造品とは言え魔剣のレプリカの力が作用しているのだろうか。
「ただあまり強大な魔物がいるという話は聞いたことはございませんわ。
勿論私がこの目で確かめたわけでもないのですけど。
だから護ってもらえる自体には気をつけている限りならないと思いますわね。
......でも、お気持ちだけで嬉しいです」
――というような感じでヴァーミリオンがあらかた聴き終えて。
その問いかけにエールが答え終えたあと。
「では、向かいましょうか。
こちらからはエスコート宜しくお願いいたしますわね」
二人はその階段をゆっくりと降りだした。
* * *
それは実に不思議な感覚であった。
二人は下へ下へと真っ直ぐに降りていたはずなのに。
いつの間にか上へ上へと上がっているような。
時には左右に動いているような。
そう思っていたらやっぱり下に降りて言っているような。
そんな......そんな不思議な階段であった。
階段を超えたその先に待っていたのは。
同じく大理石でできた神殿の広間のような場所だった。
ただ一つ違うのは......窓のように壁がくり抜かれた場所からは。
空以外何も見えないことだった。
つまり今いるところは宙の上ということだ。
振り返れば階段はもうそこにはなく。
後戻りはどうにもできなさそうである。
「あら......以前来た時とは少し様子が違うみたいですわね。
前は戻れなくなったりなどはなかったはずですのに」
エールの言葉を聞く限り、以前とは様子が違うらしい。
流石は自由の神に捧げられる儀礼用のアイテム。
それが構成する世界もまた自由ということであろうか。
――さて、この迷宮であるが。
広間から伸びる一本の通路は少し先で左右に分かれている。
右手には女性、左手には男性の絵が描かれているようだ。
ちなみにエールは......どうやらエスコート待ちである。
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あんみつ@GMより
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エールの能力ですがプリースト10くらいはあります。
詳しいデータは必要になれば登録しますね。
また呪歌は基本的にエールも対象になります。
ヴァーミリオンは次の行動を選択してください。
具体的なものは以下の2つです。
・右へ進む
・左へ進む
他にも何かあればご自由に行動ください(*´∀`*)
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