【A-3-10】帰還の途は
剣の導きに身を委ねるように。
エールの言葉に促されるように。
ヴァーミリオンはグランド・フェザーの模造品を手にとった。
――と思ったら早速袋にしまってしまい。
>「冒険は終わった。
>だが私の真の戦いはこれからだ!
>何たる神秘!何たる未知!そうだ!此れだ!これこそが!
>私の求めたもの!さあ、調査の始まりだ」
代わりに取り出したのは。
バーサタイルやメモにペン。
今この瞬間を残すために必要な者たちだ。
持ち帰って剣は幾らでも調べ直すことができる。
だが、今ここに見えている景色はそうとは限らない――というところだろうか。
>「エール!出来れば此方に来て私を手伝って欲しい。
>私はペンで記憶をつけるから、君はこれで撮影してくれ」
ヴァーミリオンはエールを巻き込んで調査を本格的に開始する。
正直呆気にとられていた様子のエールであったが。
少したらうふふとおかしそうに笑いだした。
「ヴァーミリオン様は本当に面白い方ですわね。
そんな貴方だからこそ剣も神も惹かれたのだと思いますわ。
――ところで、これはどのように使うのでしょうか?」
バーサタイルの使い方を尋ねつつもエールは彼の手伝いをする。
>「ここの調査がひと段落したら、神殿へ戻ろう。
>君を送らねばならないし、まだ私は上の調査をしていないからね」
調査に熱中しすぎたかもしれないヴァーミリオンはそんなことを言うが。
実は神殿への戻り方はわかっていない。
何故なら入口は消えてしまっていたからだ。
――それでも大丈夫だ。
ヴァーミリオンがあらかた気になるポイントをまとめあげて一休みしようかという頃に。
壁も床も巫女の像もエールも――そしてヴァーミリオン自身も空に溶けていき。
......視界が戻った頃には神殿の地下へと至る階段の前であった。
もう一度階段を潜れば、そこにはただの倉庫があるだけだ。
ヴァーミリオンにとっては興味を惹くものがあるかもしれないが。
それにしてもナイスタイミングな帰還である。
実に空気の読める遺跡であったと言えるかもしれない。
* * *
「ヴァーミリオン様はこの後いかがされるのですか?
もしよければ私の力で外の世界までお送り致しますが。
もしくは......」
エールが持ち出したのは倉庫にあった書の一つだ。
そこにはグランド・フェザーのレプリカについての記載があった。
記述を読む限り、このレプリカは外と内を繋ぐ力があるようだ。
かつての巡礼者たちが世界を超えて至るために使っていた代物らしい。
「ヴァーミリオン様の持っている剣で道を切り拓くことに致しますか?
勿論もう少しこの世界にいらっしゃっても結構です。
私はいつでも貴方の為に道を開きますわ。
――それにヴァーミリオン様は自由の剣をお持ちですので」
王国での最後の時までヴァーミリオンの自由だということだ。
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あんみつ@GMより
ヴァーミリオンは【G.F.レプリカ】を入手できます。
これで期限ほぼギリギリではありますが、SQは達成ですね。
調査については気が済むまでどうぞ。
本当の自由ってのは少しくらい気遣えてこそなのさ。
ヴァーミリオンは最後の行動を選択してください。
具体的なものは以下の3つです。
・エールの力で一旦帰る
・レプリカの力で一旦帰る
・もう少し満喫してから一旦帰る
どれを選んでも次回でヴァーミリオンのセッションは終了になります。
エンディングが若干変化するだけですね。
また行動選択と同時に剣のかけら7個分のダイスをお振りください。