【A-3-9】自由の名を冠する剣
浮かび上がる羽の導きに従って歩んでいく。
ヴァーミリオンは幾度かの戦闘に多少疲弊しながらも。
巫女であり淑女であるエールをしっかりとエスコート。
いつの間にか再び空は青空に移り変わり。
大きくも美しい虹の輪がその中央にあった。
そんな七色のリングの更に真ん中に目的地にして終着点はあった。
円形の白磁のような土台の上。
美しい女性の姿の像がある。
光の翼を抱いた彼女はヴァルキリー。
どことなくエールに似ているようだ。
「あれは......古の巫女の像ですね。
身に纏った衣からして始まりの巫女でしょうか」
エールがヴァーミリオンに説明してくれる。
石像のモデルはこの世界での最初の巫女だと。
美しく芸術的にも極めて価値のありそうな石像は光り輝いて見えた。
これは決して比喩などではない。
実際に光り輝いて見えるのだ。
もう少し石像に近づいてみれば光の真実に気がつくだろう。
輝いていたのは厳密には像自体ではない。
像を囲むように浮かび上がっていた煌めく翼だ。
その翼を発生させていたものこそ――巫女の手に握られている剣だった。
鍔の部分には鳥の顔と翼のモチーフ。
美しく光を反射する刃。
所詮複製品といえどもその出来栄えはなかなかのものであった。
「ヴァーミリオン様。
おそらくこれが......グランド・フェザーのレプリカですわね。
実は私も初めて見ましたわ」
エールの言葉もまたこの剣がグランド・フェザーのレプリカであることを証明する。
ヴァーミリオンがまた数歩歩み寄れば。
巫女の像は独りでに剣を持つ手を緩め――当然剣はヴァーミリオンの目の前に倒れて落ちる。
「きっと......待っていたのですね。
自由の象徴である翼の名を冠する剣もまた......。
ヴァーミリオン様のようなお方の手で自由に解き放たれるのを。
原初の巫女の後継者として貴方にお頼みいたしますわ。
さあ――どうぞ、その剣をお取りになってください」
ヴァーミリオンが調べれば、この剣の持つ力に気がついただろうか。
この剣は然るべき場所で扱えば、宙に裂け目を生み出すことができる。
そして生まれた空間の切れ目はラクシアと王国を繋ぐ道のりとなろう。
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あんみつ@GMより
一番奥のシーンはこんな感じです。
ここがヴァーミリオンのクライマックスかな!
【分類:道具】に【G.F.レプリカ】を登録しておきます。
この剣に対し宝物鑑定判定を試みることができます。目標値は20。
成功すれば、その能力がわかりますね。
剣の力を使えばラクシアと王国を行き来できますよ、というものです。
【分類:秘密】に【王国からの脱出法:その4】を登録しておきます。
ヴァーミリオンは次の行動を選択してください。
具体的なものは以下の2つです。
・剣を手にする
・剣を手にしない
他にも何かあればご自由に行動ください(*´∀`*)