自由、即ち縛られる事

 ヴァーミリオン(めぐり) [2016/02/29 17:36:39] 
 

エールにバーサタイルの使い方を教え、私は調査を進める。
ある程度ここについての情報が集まった時。
ふと気がつくと私はエールと2人例の門の前に居た。
私はル=ロウドの粋な計らいに感謝し祈りを捧げる。


「ル=ロウドよ、此度は私にこの様な機会を与えて下さった事に感謝いたします。
願わくば此れからも貴方様の風が私を導く事を祈る」


私の祈りが終わるの所を見て、エールが話しかけてくれる。


『ヴァーミリオン様はこの後いかがされるのですか?
 もしよければ私の力で外の世界までお送り致しますが。
 もしくは......。
 ヴァーミリオン様の持っている剣で道を切り拓くことに致しますか?
 勿論もう少しこの世界にいらっしゃっても結構です。
 私はいつでも貴方の為に道を開きますわ。
 ――それにヴァーミリオン様は自由の剣をお持ちですので』


エールの言葉に少しの間考え、私は応える。


「出来れば少し休ませて貰えるかな?
実は連戦でクタクタでね。その後に剣を使い帰ろうと思う。
一度自分で試した方がまた来やすい様な気もするから」


私はそう言うと近くにあった椅子に腰掛けてエールにも席を勧める。
少し目を瞑り、今回の冒険を反芻した。
そして、私はゆっくりと語りだす。


「私はこの世界を見て回った訳じゃない。
でもわかる事もある。ここは良く自由を表している。
自由は縛られる事だ。如何な自由にも束縛がある。
人が人である限り様々な義務感からは逃れられない。
意志あるものは自分自身の思いに縛られているんだ。
ここグランド・フェザーにいるのも言わば此処に居たいと思う自身に縛られていると同じ」


私はそこまで言うと一旦話を切る。
目を開けて、エールと向かい合い私は自信を持って。
彼女に私の自由を示す。


「ならば我らの自由とは何か?
私はこう思う。自由とは自身を繋ぎ止めるモノを自ら選ぶ事である、と。
だからこの剣も私のもとに来たのだろう。
この王国とラクシア何方に縛られる事もできる様に」


私の自由への答えをエールがどう受け取ったかは分からない。
ただ、この言葉で遺跡の中初めての経験に喜んでいた彼女。
彼女が再び巫女の責務に戻ろうとも自身が自由である。
そう思えればと心の中で思った。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
PLめぐりです。今回は遅れてすみませんでした。
最後と言う事で少し真面目に自由について考えてみた。
エールが良くヴァーミリオンの事を自由だと言うので。
じゃあ、エールは違うのかな?と思った次第です。
長くなりましたが今回はありがとうございました。
とても楽しい旅になり、うれしいです。

此処からはダイス
7D6 → 3 + 4 + 1 + 1 + 6 + 6 + 5 = 26 (02/29-17:42:53)