境界

 ヴァーミリオン(めぐり) [2016/03/04 21:34:55] 
 

『ですが、私はそれでも構わないのです。
 自由の神のため、その教えのように自由に生きようとする人々のため。
 私の力を貸せることは掛け替えのないことなのですから』


私の言葉が少しは彼女に届いたのか。
エールの顔は何処か寂しげで、しかしそれ以上に誇らしげだ。
私は彼女に向かって深々と頷く。


「君がその様に生きるのであれば、例え其処が舞台の上で君が1人の役者だとしても、何者も君が不自由だ。などとは言うまい。
舞台の筋書きが決まっていて台詞が定められていようとも。
其処に何を見出しどの様な意味を込め演じるかは役者が決める事。
だからこそ、私は信じよう君のいるこの舞台が至高である事を」


休憩は終わりだ、私はこの舞台(空)より降りる。
剣が物語に幕を引き、其処に誰もが知る何時もの日常が始まる。
しかし、幕引きの間際この一瞬の光景は私だけの物だ。
1つの自由と他の自由、その境界線に私は立つ。
振り返らずに手を高く上げエールに告げる。


「次に来る時は外の物を沢山持って来るとしよう。
エール、君に見てもらいたい物や聴かせたい話は沢山ある。
君に出会い、君に縛られた私には再び君に会う自由がある。
また、会おうエールその日まで健やかに過ごして欲しい」


そして私は境界を超えた。


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PLめぐりです。よろしくお願いします。
今回はGMお疲れ様でした。
とても楽しい時間を過ごせました。
きっとヴァーミリオンはこの世界を守るタイプ。
次にグランド・フェザーでティキと会うと戦闘が始まりそう(笑)