【B-3-2】ダイブ&ダイブ?
>「私も負ける気は無いぞ!軍時代に、海兎と恐れられた泳法を見せてやろう!」
かくして、戦いの幕は上がる。
これは男と男たちの熱い勝負である。
後に湖の決戦として語り継がれる......かもしれない。
* * *
いち、にの、さん。
思いっきり吹き上がる水飛沫。
三者三様の入水で水泳バトルはスタートする。
フレンドの泳ぎは小さい体で後先を考えない豪快なスタイルだった。
本来の子供であれば、すぐに疲れてしまうだろうが。
見た目はあれでもパックはそこそこ強力な風の妖精。
その身体能力は並の大人たちと比べても遥かに高い。
――ついでに風の力で実際以上にスピードが出ているように感じられる......ずるい。
一方のラリマーは流石のエルフ。
無駄のない滑らかな泳法だ。
スタイルは自由を愛す彼らしくフリー......つまるところクロールである。
どうやらフレンドに比べてラリマーは幾分か先を言っているようだ。
彼の余裕も自信からの表れであったのだろう。
さて、サミュエルの泳ぎはどうだっただろうか。
二人に優っていただろうか。
* * *
一位が決まり、二位が決まれば、当然ドべも決まる。
それぞれに思いはあれどその表情はそれぞれ爽やかだ......一部はお面だが。
男同士の勝負に遺恨など残らない。
「お、サミュエル。
ちょっとこの辺手伸ばしてみろよ!」
ラリマーは湖の更に下の方に手を伸ばしている。
サミュエルも手を伸ばせば違和感に気がつくだろう。
「うわ、水がないぞ!」
フレンドも早速試して、その謎に気がついたようだ。
彼の言う通り、この先には水がない。
だが、景色は変わらない。
どこまでも続く青と白い雲が浮かんで見えるだけ。
――それはつまりこういうことだ。
「この先って湖じゃなくてもう空なんじゃね?」
ラリマーの言葉は真実だろう。
現にあのサミュエルが見つけた虹色の鳥も悠々と羽ばたいている。
「でも、この風懐かしい感じがするな。
――故郷の風だ」
なんだろうか。
正直誤差の範囲内の気もするが。
肌に感じる空気感が違う。
翼の王国の外側――ラクシアの空気だ。
「なあ、サミュエル。
こっから落ちれば帰れるんじゃないか?
まあ普通に考えれば落っこちて死ぬけどさ。
......なんとかなら......ねーかなあ?」
今まで自由な空気に流され続けたサミュエルも流石この高度は命の危険を感じるだろう。
でも、この世界は割となんだってありだった。
最後までなんでもありかもしれないだろう?
――それにサミュエルには秘策があるかもしれない。
もしかしたら......ないかも。
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あんみつ@GMより
とりあえず湖ギリギリまで移動させます。
ゴーグルの上にでもお面をかぶっておいてくださいね(*´∀`*)
水泳判定で17を出せばフレンドに、21を出せばラリマーに勝利できます。
勝利した場合優越感に浸れます。
湖から更に下に通り抜ければ、そこはラクシアの空です。
【分類:秘密】に【王国からの脱出法:その3】について登録しておきます。
ここから飛び降りればラクシアです。
普通に考えれば死んでしまう高さですが。
サミュエルは次の行動を選択してください。
具体的なものは以下の2つです。
・空へと通り抜ける
・空へと通り抜けない
空へと通り抜ける場合、目標値17の隠密判定に成功すればレインボーバードに見つからずに行けます。
ラリマーもついていきます。
フレンドも来るかも(・∋・)
失敗した場合戦闘になります......落ちながら。