4-国へ降りる
>「なんとか、乗り込んだぞ!!フレンド!!お前もこの魔動機械に掴まれ、てか抱きつけ、新たなる世界を見せてやるぞ!!そのプカプカ飛びじゃない、新たなる速度というやつだ!!」
サミュエルは魔動機に乗り込んでフレンドに声をかける。
「わかった!
しっかりつかまるぞ!」
フレンドは翼にがしっと掴まる。
そして魔動機はトップスピードでレインボーバードのもとから離れていく。
* * *
ルキスラ近くの空に辿り着き、サミュエルが後ろを振り向いたとき――事件は起こった。
「うわああああああああ!」
安心して隙が生まれたのか、フレンドの手が機体の翼から離れてしまったのだ。
彼の体は風圧で吹き飛ばされ遥か上空を舞った。
「フレンド!
フレンドーーーーッ!」
ラリマーの悲痛な声が響く。
けれどまだ嘆くのには早い。
機体の向き先を翻せば、彼を拾い上げることだってできるだろう。
全てはサミュエルのテクニックにかかっている。
......何度も繰り返すがフレンドは飛べるのでぶっちゃけ問題はないのだが。
* * *
そんなこんなあってサミュエルはルキスラ近くの平原の上に機体を着陸させる。
フレンドも無事同行しているようだ。
どうやって帰ってきたかは彼らのみが知るだろう。
「俺たち、帰ってきたんだな。
この世界に......」
ラリマーは何故か無駄にかっこいい様子で言う。
サミュエルが周囲を見渡せば、見覚えのあるルキスラの気配。
そう――みんな帰ってきたんだ。
「ぼくも、かえってきたぞ」
フレンドは帰ってきたわけではないが。
サミュエルが探せばリンゴの木があるだろう。
幾つか美味しいものも見つかるかもしれない。
リンゴを齧りながら、このラクシアの大地で話すのも乙なものだ。
* * *
――あれから幾らかの日が過ぎた。
サミュエルの手元にあるのは、依頼の達成報酬と一枚の葉っぱ。
そこにはまるで子供の書いたような文字でこうあった。
「リンゴのきのそばでまつ。
かくごしろ!」
それは戦友にしてライバルからの挑戦状。
彼はルキスラ近くの森や山を気ままに旅し、時々サミュエルに挑戦状を風に乗せて叩きつけるのだ。
もう一人の友人はというと、こちらも自由気ままな旅に出て今はザルツを離れているらしい。
けれど距離が離れようと、かつての冒険が消えてなくなるわけではない。
またいつか出会う時が来れば、過去の空気が蘇るだろう。
さて、挑戦状を見る限り、サミュエルを待っている存在が郊外にいるらしい。
――果たして今回はどんな勝負を挑まれるのだろうか。
サミュエルたちの日常や冒険はこれからも続いていくのだ。
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あんみつ@GMより
約2か月間お疲れ様でした。
サミュエルのエンディングとなります。
こちらはエンディング専用カテゴリとなります。
期限が過ぎたので先に解放処理を行っておりますが、
エンディングへの返信はこちらへどうぞ(*´∀`*)
剣のかけらやSQ達成報酬など今回の報酬は、
募集の方に記載しておくのでご確認ください。
内容については最後なのでお好きなように書いてください。
いろいろ自由にかけるところは太さんの好みで!
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