新たな友たち
耳鳴りがする。
記憶があいまいだ。
険しい山々の連なり、私の目でも見通せるか疑いたくなる黒。この風景を見下ろしながら、私は記憶をたどった。
ケイトからニコデムスを引き受けて、仕事へ行って、そして終えて......ニコデムスが何かに気づいたような素振りを見せたのは覚えている。
私は今......?
ふいに聞こえ出した、足に添う鱗の感覚と鞴のような呼吸音。それだけで、少し安心できた。呼吸を整え、つとめて悟られぬようニコデムスに声をかける。
『何が起こった?』
『......わからない』
尋ねても、ニコデムスはかぶりを振るのみだった。辺りを見るに、少なくともここが安全な場所だとは思えなかった。
傍に妖精を従えておくべきだったか?いや、今からでも遅くはない。腿に取り付けた宝石飾りにある、ガーネットに触れる。
《古き友よ、我が召喚に応えて出でよ。門を潜りて―》
......いや、待て。
ニコデムスが要る時点で身を隠せないのは明白だが、この上あれまで呼ぶといよいよ目立つ。となれば、呼ぶのはあちらだ。
《......お前に任せる。フィルギャ》
ガーネットから手を離し、ペリドットと水晶、二つの宝石に触れる。二つの石をもって一つの門とし、古代妖精を呼び出す召喚法。
《お呼びかしら?ティキ》
《お呼びだよ。不本意ながら》
発光とともに門をくぐって現れたのは、淡く光る成人に近い容姿をした美しい少女だった。これでも古代妖精だそうだが、知り合いの同族が私の姉に惚れ込んだとかなんとかで、それならとこいつは妹の私のところへやって来たらしいのだ。
そして、こいつは私に惚れている。
《あっニコ、久しぶり》
ついでに言うとニコデムスはすでに丸め込まれている。今も、フィルギャに頭を撫でられてご満悦だ。
《ねえ、ティキ。こんなつまんない場所じゃなくてさ、もっともっとくつろげるとこに呼んでほしいんだけど。あなたンちとか森の中の清流とかさ。あ、温泉も好きよ私》
言いながらも、彼女は周囲の状況をもう把握できているようだった。
《ヴァンニク連れてきたげるからお湯沸かさせましょ。木っ端妖精なんかちょっと脅せばすぐよ》
フィルギャはけらけらと笑いながら大穴の縁の一点を指さす。そこは見通しがよく身を隠しやすそうな場所だった。
口はよく動くが手はそれ以上に動かす手合いは、どうにも口を出しづらい。そのポイントへ飛んでいくよう、ニコデムスへ指示を出した。
「一度地上に降りる。大穴の中の様子を縁から探って、進めそうなら降りてみる」
PL
いよいよはじまりますね!皆様よろしくお願いします。
穴の底まで下りるつもりではありますが、ひとまず周囲に降りて様子を探ります。
SQはSQ5:アナザードラゴン(ニコデムスを除いて1種類以上の"ドラゴン"と名のつく魔物と遭遇) となりました。
固有サブクエスト引き当てちゃったよひゃっほう
00:18:04 キャスパー@ティキ SQ 1d6 Dice:1D6[5]=5
17:52:03 キャスパー@ティキ サモンフェアリー 行使 2d+14 Dice:2D6[3,1]+14=18
熱狂の酒・飼い葉は服用済みでお願いします。
(追記)
探索判定を忘れていました。以下、結果を追記します。
21:46:22 キャスパー@ティキ 探索判定 2d+15
Dice:2D6[5,3]+15=23