【C-1-4】竜を識る者
竜に会いたいなら小屋の中に入れというリルドラケンの言葉に対し。
>「なら、小屋に寄らせてもらおう。こいつとこいつ、それから私も、その竜に会ってみたいと言っていたところだ」
ニコデムスとフィルギャを紹介するように指さしつつ、
ティキが答えたのは小屋に立ち入らせてもらう意志のこもった言葉だった。
「......そうか。
お前たちの選択の結果だというのであれば、よいだろう」
威厳あるリルドラケンは大きく頷く。
なんだろう――どことなくその瞳は優しい色を帯びていたような。
>「私はティキ。ティキ・ラウリだ」
>『ニコデムス』
>《あたしフィルギャね。覚えてたらいいことあるかもよ?色男。......あー、私の言葉わかんないかな。とりあえず私もお邪魔するわ》
そして三者が自らの名前を告げれば。
『儂はラドン・カーマイン。
申し訳ないが......生憎妖精の言葉については不勉強でな。
――まあ、とりあえず入るがよい』
* * *
ラドンの小屋の中のイメージは質素なものであった。
嗜好品だとか芸術品だとかの類はほとんどない。
唯一あるとすれば、壁にかけられた一枚の図だ。
洞窟の中、天井に空いた崩れた穴から差し込む光の下。
その巨大な体で見るものに圧倒させるのは――竜だ。
見たところ赤子はおろか子供ですらない、巨大な成体のドラゴンである。
『あの大穴の最奥にはドラゴンが一匹いる。
2000年近い時を生きた巨大な竜だ。
この世界が生まれた時からいるという噂だ』
ラドンはその絵を眺めつつ語る。
であれば、この絵のモデルこそ......そのドラゴンなのであろうか。
『ただあの穴に巣食うのは奴だけではない。
飛竜やまだ若い竜たち。
中には竜の姿をした魔神すらいるという。
容易く近寄って生きて帰れる場所ではないぞ』
続けてラドンが語るのはあの穴についてだ。
ただただ深いというだけでなく、危険な竜型の魔物でいっぱいだそうだ。
『それでもあそこへ潜ろうというのだろう?
――ああ、答えを言う必要はない。
お前の目を見ればわかるのでな』
――ラドンの眼光は鋭い。
その瞳の前では些細な嘘や虚勢は砕かれてしまうだろう。
『だが、既に言った通り何の策もなしに潜れる穴ではない。
ではどうやってあの穴は無事に潜っていくか、だが......。
ちょうどいいことにあそこのドラゴン共には一つの特徴がある。
――竜は竜を襲わない......かの地においてはな。
そしてお前にはちょうどいいところに跨って空を舞えるドラゴンがいるだろう?』
小屋の窓からはニコデムスの姿が見える。
ドラゴン同士で戦いが起こらないのであれば、ニコデムスは襲われることはないのだろうか。
だが、ティキは竜ではない。
シャドウ――人族である。
それは妖精たちも同じであろう。
『言わずともわかっているようだな......お前はドラゴンではない。
つまり穴に巣食う竜共の獲物とされることになる。
――そこでだ、もしどうしてもあの穴に潜ろうというのであれば......巫女を頼れ。
巫女には扉を開く術式以外にも様々に奇跡を起こす力がある。
その中の一つが――竜の加護だ』
小屋に入る前に、この世界から出す力を持っていると案内された巫女。
彼女が持っているのはどうやらその力だけではないようだ。
『竜の加護を受ければ、しばしの間お前はドラゴンと同等に扱われる。
つまり、お前もまた同様に竜の敵ではなくなるのだ。
まあ詳しいことは巫女に聞くといいだろう』
そこまで語ったかと思うとラドンは席を立ち、壁の傍にあった袋を漁る。
中から取り出したものは――鋭く尖ったもの。
巨大な竜の牙であった。
『竜の加護を受ける儀式に必要なものだ......持っていくがいい。
巫女のいる神殿に向かうには久遠の雲海か鳥王の霊山を超えていく必要があるが......。
特に拘りがないのならば雲海を飛んでいくがいい。
――無意味に命は落としたくはないであろう?』
―――――――――――――――――――――――――――――――
あんみつ@GMより
今回はお話シーンなので登録するものがいっぱい(・∋・)
【ラドン・カーマイン】を【NPC:男性】に登録しておきます。
竜の絵について魔物知識判定が可能です。目標値は18/24。
成功すればその魔物がグレータードラゴンであるとわかります。
ティキは【分類:秘密】の【大穴のルール】を入手します。
また、【竜の加護】を【分類:その他】に登録しておきます。
【古竜の牙】を【分類:道具】に登録しておきます。
ティキはラドンから【古竜の牙】をお受け取り下さい。
【分類:地名】に【久遠の雲海】を登録しておきます。
マップ上では【エ】に該当します。
ティキは次の行動を選択してください。
具体的なものは以下の4つです。
・大穴の中へ入る
・もう少しラドンと話す。
・【イ:鳥王の霊山】を経由して神殿を目指す
・【エ:久遠の雲海】を経由して神殿を目指す
他にも何かあればご自由に行動ください(*´∀`*)