【C-2-4】竜を宿すために
ティキは滝の島の激しい水流で全身を濡らしながらも......。
なんとか神殿の前へと辿りついた。
――ティキが一度声をかけてみてもしばらく内から外にやってくる気配はない。
神殿からの歌は只管に聞こえ続けるであろう。
おかげでティキは十分にイフリートの熱で体を乾かすことができたはずだ。
* * *
ちょうど体が乾ききったかという頃。
神殿内の歌が止み、一人の乙女が姿を現した。
「お待たせして申し訳ございませんでした。
ちょうど神事の最中でございましたので」
白い衣を纏った彼女はティキのもとに歩み寄り。
そしてどうやらその手の竜の牙に気づいたようだ。
「それは......古竜の牙でございますわね。
竜の加護をその身に受けることがお望みでしょうか?
でしたら――どうぞ我が神殿へいらしてください」
彼女はティキを中へ入るよう案内する。
中を覗けばいろいろと美しい神具が見えるだろう。
* * *
「......私はエール、この神殿の巫女です。
ようこそ求める者よ――私たちは貴女のことを歓迎致しますわ」
室内に入ったところで乙女は自らの素性を明かす。
彼女こそ、ラドンの語っていた神殿の巫女なのである。
「どうぞ......その牙をこちらに」
エールが持ち出してきたのは翼のモチーフが付けられた台座である。
頂部には金製の器があり......そこには物を置くことができそうだ。
「竜の加護は一日の間貴方の身に宿りますわ。
この加護を受けている限り貴女は竜からは襲われることはないでしょう。
ですが大切なことがあります――それはこの世界ができたときに幻獣たちで作られたルール。
全ての者がこの秩序を守り暮らしているわけではないのです」
竜の加護は一日の間その身に宿り続けるらしい。
そしてその力の現れ方というものは......。
「竜の加護を受けている間に一時的に竜の力の一部を借り受けることができますわ。
貴女はどこにその力を宿したいのですか?
イメージを描き強く念じるのです。
儀式の果てに望みの場所にその力は宿るでしょう」
ティキが念じたその部位に......竜の血は流れ出す。
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あんみつ@GMより
乾いた頃にエールがやってきますので、どうぞ建物の中へ。
滝の洞窟には再度訪れた際に挑戦できますぜ(*´∀`*)
ティキはどの部位に竜の力を宿したいか選択ください。
選択肢は以下の6つです。
・竜の知恵:知力B+1、ドラゴン語を話せる(もう話せるけど)
・竜の息吹:戦闘時にブレスを吐けるようになる(効果はドラゴネットと同等)
・竜の力:筋力B+1、するどい爪が生える
・竜の翼:翼が生えて、飛行効果を得る(近接への命中・回避+1)
・竜の鱗:防護点+1、硬いウロコで守られる
・竜の尻尾:尻尾が生えて、《テイルスイング》を一時的に習得する
どれを選んでもいいですし、1D6で決定してもいいです(*´∀`*)
牙を差し出さないと儀式は始まらないので、受けたいのでしたらどうぞお差し出しください。