【C-2-6】飛竜と古竜
大穴の傍まで迫ったティキは慎重に......でも自由に空を飛ぶ。
縁から除けば再び例のぼんわりとした明かりが穴の底に見えた。
あれは光というよりかは――巨大な灯火であろうか。
そのように縁から様子を伺っていると。
穴の少し深部で何かが飛んでいるように見えた。
それは力強く羽ばたいて......少しずつ大きなって......。
急スピードとティキとニコデムスの方に近づいてきた。
入口付近まで勢いよく羽ばたいて、その姿を現したのは――ワイバーンだ。
ワイバーンは一度旋回してティキたちのことに気づいたようだが......。
特に気に留めることなく山の方へと飛んでいく。
――竜たちに契られた約束の効果だろうか。
勿論ティキたちの方から仕掛けるのであれば、その怒りは攻撃へと変わるだろう。
* * *
その後ティキは一度ラドンの家へ寄ることに決めた。
すぐそばに行けばケルブが軽く吠えるだろう。
ティキたちに警戒をして――というわけではなく。
主人たるラドンのことを呼ぶためだ。
『ほう......戻ったか。
なかなかいい翼じゃないか』
同じく竜の翼を持つラドンにとってもティキの翼は良いものに見えたらしい。
少し自慢に思えるだろうか。
『先ほど飛竜が飛んでいったのを見たが......。
お前たちも奴に会ったか?
――まあその翼があれば襲われることはないだろうが』
ラドンは窓からワイバーンを眺めていたのだろうか。
このような荒涼とした場所では時折空を自由に駆ける竜たちを見るくらいしか娯楽もな
さそうだ。
『今から竜の大口に潜ろうというのだな。
行くのであれば蛮族と魔神に気をつけるといい。
奴らは竜の姿を取れども奴らの秩序の上で生きている』
エールも話していた。
あそこには竜のルールに縛られない者たちがいると。
それらの存在こそが蛮族もしくは魔神ということなのだろう。
『まあ......まだ時間もあるだろう。
儂の家で少し休んでいっても構わん。
豪勢な持て成しはできんがな』
竜の加護は一日の間持続するという。
少しくらいラドンの持て成しを受けるのも悪くはないだろう。
ただ気持ちが急くのであれば、大穴まで潜っても問題ない。
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あんみつ@GMより
ティキが大穴の傍まで飛んでいると、ワイバーンに遭遇します。
【ワイバーン】について魔物知識判定をどうぞ。目標は8/15です。
何もしなければ飛び去っていきます。
何らかの敵対行動を起こせば戦闘になります。
ティキは次の行動を選択してください。
具体的なものは以下の2つです。
・ラドンの家に寄る
・このまま大口へと潜る
他にも何かあればご自由に行動ください(*´∀`*)