簡潔に
シィノヴィア(紫乃) [2016/02/03 20:04:54]
ラキアスに誘われて受けた依頼。
依頼人が知った人だということも、積極的に受ける理由になった。
今回は、霧の図書館ではないらしい。
シィノは2度目となるエリック殿の家を訪ねた。
―*―*―*―
>「それじゃあ......お願いするね」
依頼の詳しい内容を聞き、受諾した。
そして広げられた、1冊の本。
どこかで見た題名だと思ったら、10の童話のなかの1つだ。
>「昔の通りならば、そこに君たちの名前を描けば......。
> 君たちは本の世界へ入っていくことができるはずさ」
本の世界へ。
本とは筋書きがあり、結末が決まっているもの。
その中へヒトが入り、動くと、どうなるのだろう。
筋書きのままに流れるのだろうか。
それとも、未知の結末を紡ぐのだろうか。
>「ペンがもしないのならば、僕のものを使うといい。
> だけど一度名前を記したら、君たちは物語の結末が見えるまで外には出られない。
> 今までと同じなら......きっとそうなると思う」
エリック殿の言葉にうなずく。
もとより、依頼を途中で投げる気はない。
>「そういえば、エリックさんお話の結末はハッピーエンドかバットエンドどちらが好みですか?」
ラキアスがエリック殿に話しかける。
後味が悪いのは嫌いだ。
シィノが紡ぐなら、どんな結末でもすっきり、きっぱり終わらせたい。
もちろん、明るい気持ちで終わるなら文句なしだ。
ラキアスに続いて、名前を書いた。
"シィノ"
――――PL――――
名前はシャドウ語で「シィノ」とだけ書きます。
楽しみ(わくわく