真っ逆さま
「飛んで飛んで飛んで飛んで~」
「回って回って回って落ち~る~・・・」
拝啓、故郷の母上さまへ。
私アルフェイトはただいま光る雲を突き抜けフライフォールしております。
というのも七色の童話に名前を書いて、本の中に入ったまでは良かったのです。
しかし白い光が晴れて目に飛び込んできたのは眩しいほどの青空と広大な大地。
これだけ聞けばとても素晴らしいのですが私の身体は大空へと投げ出されております。
正直タマヒュンしてます。
ちなみに人間が魔道バイクなんかで高速移動を行った際に男よりも女の方が平気だったりするのはこのタマヒュンが関係あるとか無いとかだそうです。
・・・ってそろそろ現実逃避してボケてる場合やないな。
そう言ってもどうしたもんかねマジで?
いやほんともうこの童話から悪意が見えるようやで。
どーせコイツギャグキャラやし高いところから落とすくらい大丈夫やろってか?
バカヤロウ!いくらギャグ補正があるっても限度があるわい!
このまま地面ご対面しようもんなら挽肉確定コースじゃい!
あーヤバいだいぶ地面が近づいてきた・・・もう少し長生きしたかったなぁ。
せめて彼女くらい・・・あ、ええもんめっけ!
「ふんぬらばぁぁぁぁっ!!!!」
いい感じに届く位置にあった縄に手を伸ばし掴む。
「んぎぎぎぎっ!!!!」
せやけど落下のスピードが早かったからブレーキを掛ける手にもダメージが半端ない。
それでも助かったのは幸運やったけどな。
「いててて・・・あー、マジで死ぬかと思った・・・。」
とりあえず命の危機を脱した事で余裕が出てきた。
周りを確認するがどうも俺1人らしい。
他の3人は近くにいないようやな。
個人で出現場所が違うのか、とりあえず俺のようなスタートを切ってないことだけは祈っておこうかいやホントマジで。
「いっつ、あー、手の治療せんとなぁ・・・。」
あんな高速で縄を掴んだせいで手の皮がズル剥けになってもうたけどまぁ死ぬこと思ったらマシか・・・ん?
手にくっついてきた縄の一部を見る。
「これ、縄かと思ったけどちゃうな・・・髪?」
そう思ってさっきまで掴まっていた縄に再度近づいて確認する。
間違いない、こりゃ髪やな。
しかしどうゆう事や?
あっこの窓から出てえらい向こうの方までってどんだけ長いねん。
自分で髪の毛って判断しときながら疑わしくなってきた。
>「私の髪に掴まっているのは誰?
お婆さんなの?」
「ほぁ!?」
急に声が聞こえてきて変な声が出たw
――――――――――――――――――――
PLより
23:38:49 忠弐ヤマイ@アルフェイト 見識判定:縄 2d6+9
Dice:2D6[5,6]+9=20