【B-2-3】ロールキャベツな王子様
>「すぐ片付きますので、しばらくお待ちいただけますでしょうか。」
狼に囲まれた王子らしき人物の傍に歩み寄りグレースは言う。
「君たちは......どこから......」
突然後ろから姿を見せたことに彼は多少驚いたようだが......。
「まあいいか、僕も戦いが好きなわけではないですし。
君たちが戦ってくれるというのであれば任せます。
女性を危険な目に遭わせるのは好ましくないのですが......」
>「ヒャッハー!獲物だー!!」
「どうやらお任せした方がよいみたいですしね。
お止めするのは無粋でしょうね」
そう言って馬にまたがり数歩下がっていく。
――そこから先はラキアスの独壇場であった。
思いっきり突っ込んでいったラキアスに対し、狼たちは次々と噛み付こうとするものの。
その身体能力の差で決してかすり傷さえ負うことはなかった。
普段通りの動きで動くラキアス。
彼女の背中を見つめていたのは――王子の瞳であった。
* * *
少しの時間の後――立っていたのはラキアスだけであった。
狼たちはみなその体を森の地面の上へと投げ出している。
「素晴らしい......実に素晴らしい身のこなしでした。
月のように美しくも強い心を持つ貴女。
もしよければ僕の城に住みませんか?」
さて、そんなラキアスの手を武器で怪我しないように気をつけつつ掴んだのは。
今二人が助けた栗毛色の彼の掌であった。
「ああ、僕としたことがついうっかりと。
名前を明かさぬままこんな事を話すなんてあまりにも不躾でしたね。
僕の名前はレタス・ザラート......南の城の王子です。
美しいお嬢さん、貴女のお名前を伺ってもいいですか?」
自らを王子と語ったレタスはラキアスの手を離さない。
穏やかな微笑みの奥に燃え上がる炎のような情熱が浮かんで見えた。
――どうやらグレースのことはもう忘れてしまっているらしい。
話しかければきっと思い出してくれるだろうが。
* * *
「そういえば、貴女たちはどこへ向かっているんですか?」
一通りの会話を追え、再度馬の上に跨ってレタスは聞く。
「実は僕はあそこの塔を目指していましてね。
城の神官にして予言者なる人物曰く――麗しい長い髪の女性が閉じ込められているとか。
そんな可憐な乙女をこんな森の中に居させるわけにはいかないですよね?
だから......僕は彼女を救いに来たんです」
レタスはどうやらあの塔を目指してここまでやってきたらしい。
わざわざ一人でやってきているのも思惑があるからなのだろうか。
「このまま道を進んでいけば、村がありますよ。
それほど大きなものではありませんが。
あとそうですね......僕の城はちょうど反対側です」
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あんみつ@GMより
ラキアスとグレースのルート進行になります。
戦闘はごく普通の勝利になりました。
普通といっても戦闘に勝利しているのでHPを1点受領してください(*´∀`*)
戦利品はもし剥ぎたければどうぞ!
【レタス・ザラート】を【NPC:男性】に登録しておきます。
レタスはラキアスとグレースのメインNPCとなります。
グレースとラキアスは次の行動を選択してください。
具体的なものは以下の3つです。
・レタスと塔に向かう
・北の村に向かう
・南の城に向かう
他にも何かあればご自由に行動ください(*´∀`*)