僕と白馬
王子は僕の呟きを聞いていたようだ。
>「......おや?何かありましたか、グレースさん」
案外冷静な時はしっかりしているのかもしれない。
僕はこう答えた。
「いえ。ちょっといい予感がしただけですよ。」
そう言って微笑んだ。
僕は、運命の相手とは性格の相性だというのが持論だ。
容姿の美しさばかりが先行してしまうが、それは童話の世界だから成立する話であって
現実はそうじゃないと思っている。
ラキアスが登っていき、王子は僕に白い馬を託した。
>「それでは、僕の馬を頼みますね」
「わかりました。ではお気をつけて。」
こうして僕は一人になった。
* * *
一人になってから気が付いた。
「そういえば、僕はあなたのお名前を聞いていませんでしたね。」
王子の愛馬。理知的な目をしている。
馬具に名前があったりするかもしれない、一応チェックしてみよう。
「隠れていただこうかと思っていましたが、ちょっと考えが変わりました。」
僕は敢えて馬を側に於いた。
それはそうと、気になったのはやはり塔の地下である。
やはり、秘密の通路などがあるんじゃないか、という気がする。
枯れた井戸とか、いや、もっと分かりにくい通路の出口がありはしないかと見回す。
「・・・・!」
僕のいつもの癖。
危険を感じると右手が顎に触れる。
僕をよく知る人は、これがそういうサインだと認識しているだろうが
生憎今回は人がいない。
何だろう。
この塔に近づけないための防犯システムではないだろう。
既に近づいている時点でそれは欠陥モノだ。
見られてる?
じゃあ・・・・何だろう
持ち主のご帰還だろうか?
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コルチョネーラです。
秘密の通路の出口になりそうなものがあるか探します。
危険感知できたので、「感知したよポーズ」
一人でもやりますよ~。癖ですから。
馬は、まだ隠していません。
実は、危険の感知内容によっては重要な役がありますからね。
20:34:40 コルチョ@グレース ≫ 危険感知 2d6+4 <Dice:2D6[6,3]+4=13>