【B-3-5】不穏な視線
シイノヴィアはゴーテルの言う通り......目の前にいる男を無視して進んでいった。
「お、お前は......そんな魔女の味方をするのか!
そいつがどんな奴かわかっているのか!」
ほんの少しずつ小さくなっていく人影。
男の声も徐々に遠くなっていく。
「そいつは......人の産んだ子供を奪ったんだ!
忌まわしき魔女――許されざる存在なんだよ!」
男の声は遠くになりつつもトーンは激しい。
それは怒りや憎しみによってもたらされていたものだろうか。
――それにしても人の子供を奪ったとはどういうことだろうか。
ゴーテルはその男の言葉に振り返り、答えた。
「私は約束を守ってもらっただけさ......」
ゴーテルの目は氷のように冷たかった。
それは無慈悲な魔女の表情。
彼女の瞳に射抜かれて――男の炎もついに途絶えた。
男は地面に持っていた剣を落とし、下へと倒れ込んだ。
「......俺たちはもう動き出してるんだ。
森の魔女を狩るために――覚悟しておくんだな」
誰に言うでもなく漏らした言葉。
シイノヴィアの耳には入ったろうか。
* * *
森を行くゴーテルとシイノヴィア。
二人の間に言葉は存在していたのだろうか。
ゴーテルは自ら何かを語ろうとはしないだろう。
それでも多少の問いかけには答えてくれるかもしれない。
――二人の状況がどうであれ。
歩みを進めれば森の景色は変化していき、世界は少しずつ動き出している。
時折足元に広がる茂みを踏めば、草の音がする。
近くに育った木の上で鳥が鳴く声だって聞こえる。
ふと森の奥へ目をやれば動物が何かを食べている姿だって見えるはずだ。
だけどもう一つ。
いや一つではないそれは複数の......気配がする。
これは獣のものではない人間のもの――誰かの視線ではないか。
それも悪意のこもった複数の視線である。
―――――――――――――――――――――――――――――――
あんみつ@GMより
シイノヴィアのルート進行になります。
ちょっとシリアスな情報も引き出せたので、シイノヴィアにTPを1点差し上げましょう。
シイノヴィアたちが無視していった結果男は最後に捨てゼリフを残します。
聞き耳判定で11以上出せば、内容まで聞けたことにしましょうか。
男のもとから去った後はゴーテルに話しかけてもかけなくても結構です。
勿論他に何かやりたいことがあればそちらでも。
シイノヴィアは危険感知判定に挑戦可能です。目標値は12。
成功すれば複数人にじっと見られていることがわかりますね。
他にも何かあればご自由に行動ください(*´∀`*)