【C-2-3】魔女と呪い
>「あなたが子に会えるよう、協力しましょう」
シィノヴィアは男たちに協力する旨を告げた。
「そうか!
あんたが仲間になってくれるなら心強い。
ただまあ......その目は魔女を殺すって決めたわけじゃないんだろう。
俺も小さい集団とは言え、リーダーだからな。
人の気持ちはなんとなくわかるのさ」
男の表情はそれでも嬉しそうであった。
>「シィノは行きます。
> あなたは、お仲間をつれて安全な場所へ。
> では、また」
そんな男と仲間たちを残し。
シィノヴィアは塔の見える方へと向かおうとする。
それはゴーテルの向かった激しい轟音の聞こえた場所。
「わかった......今戦いに行って無謀なだけだろう。
もしあんたが森から抜け出せたなら、集落の北にある家を訪ねてくれ。
見つからないようなら、キャベツの家はどこにあるか聞くといい。
――その家が俺の家だ」
黄金色の髪をした男――キャベツは仲間たちを抱えながら、森の外へと向かっていく。
それはシィノヴィアの目指す方角とは反対側。
彼らの背中は段々と小さくなっていった。
* * *
次第に雨の強さが増していく。
もし対策を施していない場合、シィノヴィアは濡れ鼠のようだったろう。
少し下りの斜面になっている森の道を進んだ先。
そこに――大きな塔が存在していた。
上の方はちょっと顔を上げなければ見れないだろう。
塔の麓に、黒い影が雨に打たれている。
その正体は魔女ゴーテルだった。
突然、彼女はゆっくりと振り返ってきた。
そして素早い動きでシィノヴィアのすぐ傍まで詰め寄ってくる。
「お前......まさかあの子をどこかにやったんじゃないだろうね?」
ゴーテルの顔は激しい怒りで歪んでいた。
瞳はじっとり潤んでいる。
「まあお前の仕業じゃないだろうさ。
奴らだ......さっきの奴らに他に仲間がいたんだ。
許せることじゃないね。
――全て殺してでもあの子を取り返してやるさ」
ゴーテルはシィノヴィアへの興味をあっという間に失ったかのように。
彼女の元から離れ、森の奥へと消えていこうとする。
「......ああ、そうだ。
お前も信用できないからね。
少しこの辺に留まってもらうことにするよ」
幾らかゴーテルがその歩みを進ませたかというところで。
シィノヴィアの体にとてつもない激痛が走る。
見れば――例の呪いの文様が赤く染まっているではないか。
酷い痛みに体がうまく動かない。
「これは私からの情けだよ。
もし止めに来ようというのなら、お前の息の根も止めることになるかもしれない」
刺があるがどこか気遣いのある言葉。
それだけを塔の麓に残してゴーテルは森の中へと消えた。
――時が過ぎれば過ぎるほど、呪いによるその痛みは弱まっていく。
ある程度まで行けば十分我慢できる範囲に収まるだろう。
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あんみつ@GMより
シィノヴィア進行です。
【NPC:男性】に【キャベツ】を登録しておきます。
キャベツは仲間を連れて拠点へと帰りました。
シィノヴィアは精神抵抗判定をどうぞ。目標値は14/16/19の3段階です。
19以上に至れば、ゴーテルが見えなくなってすぐに動けるようになります。
17以上になれば、ゴーテルが見えなくなってから少しすれば動けるようになります。
14以上であれば、ゴーテルがいなくなっても当分動くことはできません。
14未満になった場合は次のシーンまで一切の動きが取れません。
呪いに対する抵抗判定を振ってから、お好きな行動をどうぞ!