閉じ込めた理由
>「今回はラキアスの推理のほうが冴えてますね。僕がいなくても大丈夫な気がしてきました。」
「いや、たまたま当たっただけだよ。だからそんなこと言わないで」
真面目に答えます。
推理とか参謀役なんて本職ではありませんしね。それにいつもならグレースさんいないと寂しいです。
>「どうして?
外に敵なんかいるの?
外って幸せな場所でしょう?」
そうか。そうゆうことでしたか。外の脅威はゴーテルさんから教しえてもらえなかったんですね。知識すら何も
「いますよ。蛮族のような人型の化け物や生ける屍のアンデット。獰猛な肉食動物とか他にも色々と。数えるとキリがないほどにです。
まあ、言っても直接触れないといまいちわかりませんよね。」
幸せな場所については答えませんでした。なぜなら幸せの定義は人それぞれで、貧しい暮らしをしているにも関わらず今の生活に満足している人がいれば、お金持ちで欲しい物があれば何でも手に入れられるのに、物足りなさを覚える人がいます。
なので、私がこうだと答えても聞いたラプンツェルさんもそう思えるとは限りません。
木の扉については皆で壊すことにしました。
私はカッツパルゲルで取手まわりに沿って突き刺しぶち抜こうとしました。
刃こぼれをおこす可能性があるので剣士としては複雑な気持ちになります。後で念入りに研がないといけませんね。あと破壊用の道具も用意しましょう。
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
外に出れたと思えば空は暗雲がたちこめ、叩きつけるように大粒の雨が降ってきました。
身を隠す為に纏った迷彩ローブは雨よけにもなったようで体の大部分は濡れずにすみました。
森の奥こんなところで一人で歩く老人。あれがゴーテルさんでしょうか。どんどんこちらに向かってきます。
しまった、時間がかかりすぎましたか。しかし逃げる事はできませんし仕方ありません。ここで決めますか。
ラプンツェルさんをいつでも庇える位置に立ちます。ゴーテルさんとラプンツェルさんの間に滑り込めるくらいに
>「こんなところにいたのかい、ラプンツェル。
私は本当に心配していたんだよ?」
嘘。本当に心配しているならそんな不気味な笑みはしません。
>「ごめんなさい、お婆さん。
わたし......外が見てみたくて」
>「まあ、そんな気持ちになることもあるだろうさ。
でももう十分見ただろう。
さあ、一緒に帰るとしないか?」
>「でも、私お城を見てみたいわ」
>「城だって?
あんなとこいいところでもなんでもないよ!
さあ私と一緒にあの塔まで帰るんだよ......ラプンツェル!」
「お待ちください。嫌がっているではありませんか。」
その言葉と同時に間に入りラプンツェルさんを庇います。
話を聞けないのでしたら実力行使します。死なない程度に色々聞きたいことがありますからね。処遇は王子が直接下したほうがよろしいでしょう。
>「貴女がゴーテルさんで間違いないでしょうか?」
>「ラプンツェルさんから少しだけお話は伺いました。
仲の良い、親子関係だとお見受けいたします。
ラプンツェルさんは、今まで外に世界には興味が無かったようですが、
たまたま、こちらの者が、事故で空から落ちてしまいまして、
ラプンツェルさんの髪にひっかかって命拾いをいたしました。
そこでお話をさせていただきましたら、
外の世界に興味を持ってしまった、ということなのです。
僕らは偶然王子と出会いまして、彼(アルフさん)を探しに来ておりました。
そこで話が合ってしまいまして、外にお連れすることになったのです。
心配かけて申し訳ありませんでした。」
勝手に入ってしまったことに関しては謝ります。
>「親である、ゴーテルさんとしましては、可愛い娘さんをお側に置いておきたいと<思っておられると思います。
今まででしたら、それで良かったと思うのです。
しかしながら、今まで本やお話でしか知らなかった、外の世界というものを
知ってしまったラプンツェルさんを、そのまま塔にお連れしましても、
恐らく、外の世界を渇望されることになると思いますよ。
普通の娘さんであれば、親や外の世界に触れさせ、社会に慣れさせるでしょう。
ラプンツェルさんを今までそうされなかったのには、特別な理由でもおありなのでしょうか?」
グレースさんがこれまでの経緯と疑問を話していました。ここは弁の立つ二人に任せます。私ではうっかり地雷を踏みそうです。
その隙にラプンツェルさんを少しゴーテルさんから離します。
グレースさんの質問は私も気になっていました。立てた仮説の裏付け?も欲しいです。
そういえばゴーテルさん。王子に向かって鬼のような顔していましたけど監禁以外に何かやらかしたのでしょうか。だからそこへ連れて行こうとした王子に対しての当たりが強かったとかですかね。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
PLより
<アイベックスです。どうなるかなドキドキしています。