【E-2-2】解けゆく呪い
シィノヴィア、そしてラプンツェルにとって呪いの源であるゴーテル。
そんな彼女を殺したいかどうか、と――ゴーテル自身が問いかけた。
自力で解けるのか尋ねるラキアスの言葉は無視したまま......。
>「死にたいのですか」
まず動いたのはシィノヴィアであった。
彼女はゴーテルに接近し拘束する――首元にダガーの刃を当てながら。
そしてシィノヴィアは問いかける。
ゴーテルは果たして死にたいのか、それとも生きたいのか。
その答えを聞こうとして。
「私は......」
ゴーテルの言葉が紡がれる前に次に動いたのはラキアスだ。
シィノヴィアがすぐにゴーテルに死を与えられるよう首元に当てられたダガーを離す。
ラキアスのとった行動はシィノヴィアとは大きく異なる。
自ら体験してきたこと、見てきたことから......自ら死を選ぶことの愚かさを語る。
その言葉に次第と感情が入り、言葉は荒々しくなるもそのおかげでストレートに刺さる。
ラキアスの言葉を最後まで聴き終えてから、ゴーテルは呆れたような顔で笑う。
「お前みたいなのはなんていうか知ってるかい?
真っ直ぐで生き辛い思いをすることもあるからね、馬鹿って言うのさ。
私にはこっちの娘の方が上手いことやっていけるような気もするもんだ。
――まあ、私はお前みたいなのも別に嫌いなわけじゃないけれどね」
先ほどまでの諦観や無気力感はほんの少しだけ薄れているように見える。
ラキアスの気持ちに多少はあてられたのかもしれない。
「私は別に本当に死にたいと思っていたわけじゃないさ。
自ら死を選ぶっていうのはね、お前の言うように無知や無謀な奴か。
――それとも全てを捨てれる勇気と覚悟があるやつにしかできないのさ。
私は残念ながらどっちでもない......ただの陰気な魔女だからね」
そう言いつつも一方では。
「まあそんな悪い魔女だから、お前たちに殺されても仕方ないって思ってたんだよ。
――それもあの子のためになるかもしれないってね」
殺されたいとは思っていたのかもしれない。
心の片隅では少しだけぼんやりとでも。
「でも、お前たちが私を殺すつもりがないのならそれでいいさ。
言った通り、私は自ら死を選ぶつもりはないからね。
まあ......でもそうさ、さっき呪いを自力で解く方法はないかって言っただろう?
なんてことはない、私が解こうと思えば解けるんだよ」
とりあえず今の彼女は死ぬ気などはないようだ。
ラキアスの気にしていた呪いの解き方についてだが。
ゴーテルが解こうと思っていれば解けるものらしい。
「そうだね......もう終わりにしようか。
今まで充分幸せを感じさせてもらったよ、あの子にね。
それにもう疲れたのさ、魔女として迫害され続けるのにもね。
――私は今日ですべてを終わりにしようと思う。
これで自由さ......勿論お前もだよ」
そして彼女は決断した。
呪いを全て解くということを。
決して良い結果だけがもたらしたものではないが。
少なくともこれで自由になる。
シィノヴィアも......そしてラプンツェルも。
体を蝕んでいた呪いの文様がすうっと消えていくのが見てわかるだろう。
「お前はもう森から出るのも自由だ。
好きにするがいいさ。
私は――独りで森の中で生きることにするよ。
最期の時までね」
彼女はこれからは独りで暮らすつもりになっているようだ。
ラプンツェルを森から外の世界へと解放させて。
彼女は森から出ることはほぼないのだろう。
けれどラキアスとシィノヴィアは外にだって出れる。
勿論ラプンツェルとレタスたちの待つ森の端まで。
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あんみつ@GMより
進行になります。
とりあえずゴーテルは殺されなかったように動かします。
シィノヴィアの呪いが解けました。
ラプンツェルのものも一応解けている、はずです。
皆さんは次の行動を選択してください。
具体的なものは以下の2つです。
・ラプンツェルのもとへ向かう
・この場所に残る
他にも何かあればご自由に行動ください(*´∀`*)