【C-1-2】第二の試練~信仰の鏡~
>「これ・・・ですね。」
ナマが神官としての知識から、シーンの聖像を探し出す。
首飾りに反応して女性の胸部が仄かに白く輝き出す。
>「私の元御主人様が言っていました!
>『困ったときはしらみプレスデース!』
>と!」
一方ルーンフォークゆえ神のことになど全く詳しくないフィーリアは、
まさかの強運を働かせ、適当な像の中から早くにティダンの聖像を引き当てる。
そして二人がそれぞれの首飾りに触れると......。
呼応するかのようにひと組の男女の胸部から光が溢れ出し。
いつの間にか存在していたはずの扉は光の中へと溶け込んでいった。
――このまま、ここから奥へと道が続いているようだ。
「うーん、扉ごと消えちゃうとは思わなかったな」
オレットは穏やかに感想を述べている一方で。
「そんなことはどうでもいいだろう?
さっさと奥へ向かうぞ」
カイルは開いたばかりの道へと進んでいこうとする。
「うん、そうだね。
僕らも急ごうか......!」
一方タタラは神々の像の中から見つけていたのかもしれない。
己が信仰する破壊と再生の神の姿を......。
* * *
道を進んでいった先には小さな小部屋があった。
その小部屋の中央には簡素な祭壇らしきもの――の残骸。
時間を経る中で劣化して行ってしまったのかもしれない。
それとも邪教の連中に破壊されたのだろうか。
その祭壇の向こうには――像がある。
ただし、先程までの部屋にあった像とは大きく異なっている。
何故かは知らないが、その像には顔がないのだ。
それに非常に大きな衣を身にまとっているせいで性別もわからない。
シルエットが曖昧になっているのだ。
けれど――だんだんその陰影がはっきりして見えてくるような気もする。
その曖昧な像の台座にはプレートがはめ込まれていた。
そこには魔法文明語でこう刻まれていた。
『神に祈る経験なる心を持つ者よ。
其方の前に姿を現す神に祈りを捧げよ』
――ただ一つの問題は、魔法文明語を解する者がいないことか。
「なんて書いてあるのかわからないね......残念だ。
それより、みんなはこの像は何に見える?」
プレートの解読を諦めたオレットが次に注目したのは、像自体だ。
「俺には――騎士の姿で見える」
カイルの言葉に耳を疑う者もいたかもしれない。
他の者から見れば他の姿に見えたかもしれないからだ。
「カイルさんにはやっぱりそう見えますか。
僕は昔風の噂で聞いたことがあるんだ。
"神映しの像"の話」
神映しの像とは本当はのっぺらぼうで何の特徴もない像であるのだが。
見る者の信ずる神によって違う姿に見える魔法がかかっているという。
神を信じないものや理解できないものには不可思議な姿に見えることがあるらしい。
「つまり、俺たちに試されているのは――祈り、か」
今は荒れ果てているとはいえ、かつてこの場所は祭壇だった。
おそらくここで神への気持ちの強さを量り、篩にかけていたのだろう。
そして信心深い者だけが奥に通ることが許される。
像の奥にあるどことなく違和感を覚える壁の向こうへ。
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あんみつ@GMより
達成値14以上が二人以上だったので最良の結果となります。
現在のタイムカウントは1です。
また早速ですがナマのSQは達成となります。
【分類:道具】に【神映しの像】を登録しておきます。
見識判定で12以上を出せば、PCは情報を入手できます。
今度の内容は祈りの強さを測るものです。
プリースト技能レベル+精神力Bを基準にしてダイスをお振りください。
冒険者レベルの半分+精神力Bでも行うことは可能ですが、
タビット・ルーンフォークのPCは-2のペナルティを判定に負います。
達成値ごとの結果は以下の通りです。
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達成値15以上が二人以上:最良の結果。10分経過。タイムカウント1上昇。
達成値15以上が一人:20分経過。タイムカウント2上昇。
達成値11以上が二人以上:20分経過。タイムカウント2上昇。
達成値11以上が一人以上:30分経過。タイムカウント3上昇。
達成値11以上なし:40分経過。タイムカウント4上昇。
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他の部分についてはお好きにどうぞ!