【C-1-3】第三の試練~捧げる歌~
グレンダールの姿を完全にイメージできたタタラは......。
像に向けて強い祈りの念を込めることができただろう。
ただし祈りの内容に迷いが生じたナマと。
そもそも神という概念を理解できないフィーリアは苦戦する。
タタラの声掛けで皆の祈る気持ちを合わせた頃には。
幾らかの時が既に過ぎ去っていただろう。
祈る強さが充分な量に到達すると、像の周囲が光に包まれる。
そしてその光が先程と同様に壁を溶かし、先へと抜ける道を創り出す。
「笑って......いるのか?」
カイルは像を見ながらぼんやりと口にした。
確かに彼の言う通り、光の中にいるその像は穏やかな笑みを浮かべているように見えた。
* * *
道を抜けていった先にあったのは円形のホールだった。
ホールの奥側には、半月型のステージがある。
ホールの内部の損傷はひどい。
壁や天井が崩れかけているところもあるくらいだ。
おそらく保存のための魔法が切れているのだろう。
それはステージの周囲も基本的には同様なのであるが。
「あそこだけ、綺麗なままだな」
「たぶんあの先に道があるんじゃないかな?」
ステージの奥の壁面だけは比較的美しい。
この場所だけ魔力が込められているのかもしれない。
ステージの上には再び一体の像がある。
前回のもの同様顔の印象がはっきりしないが......。
今回は像自体が劣化してしまったせいだと思われる。
この像は大きな紙のようなものを両手で掲げている。
像と同様に石で作られたそれの表面は読みづらくなっている。
それでも多少読みやすいところを見る限りこれは......。
「楽譜だね。
何かの歌が記されているみたいだ」
オレットの言葉の通り譜面だ。
ところどころ符号だけでなく文字のようなものもある。
「これはもしかして、聖歌の一つか?」
カイルが多くを失った楽譜を眺めながら記憶を巡らせる。
他にも神や歌に詳しいものには思い当たる節があるかもしれない。
「どうやら構造的にステージみたいだし。
ここで歌えばいいのかな、一緒にどうだい?」
一つ目で神の姿を探すことになり。
二つ目で神への祈りを試された。
三つ目の試練で見られているのは歌に込められた感謝の心か。
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あんみつ@GMより
達成値15以上が一人のみだったので20分経過となります。
現在のタイムカウントは3です。
今度の内容は内容を解読し、聖歌を歌うというものです。
どちらか一つのみに挑戦できます。
解読は見識判定、もしくはプリースト技能レベル+知力Bで可能です。
歌についてはプリーストもしくはバード技能レベル+精神力Bで可能です。
カイルが解読に、オレットは歌に回るのでどちらかに偏っても大丈夫です。
達成値ごとの結果は以下の通りです。
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達成値16以上が二人以上:最良の結果。10分経過。タイムカウント1上昇。
達成値16以上が一人:20分経過。タイムカウント2上昇。
達成値12以上が二人以上:20分経過。タイムカウント2上昇。
達成値12以上が一人以上:30分経過。タイムカウント3上昇。
達成値12以上なし:40分経過。タイムカウント4上昇。
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他の部分についてはお好きにどうぞ!