【D-1-2】悪魔的な遊戯
>「黒髪の女性の周囲にいるのはウィンディーネとシルフですね。ウィンディーネは炎に弱く、シルフは土に弱いです。」
ナマは黒髪の女が従える二体の妖精の正体を見抜く。
水と風を操るそれらの存在は十分に強大なものである。
であれば......それを従える女の実力は如何程のものだろうか。
>「えっと、二人しか見えないのですが......もしかして妖精ですか......?」
ルーンフォークであるフィーリアの瞳には残念ながら映ることはなかったようだが。
* * *
目の前にいる二人はカイルたちのことを弄んでいるかのようだ。
そんな面倒臭い態度についにフィーリアが言葉を発する。
>「教えてくださるんですか?
>教えて下さるならハッキリと教えてください。
>私、どうも回りくどいことは苦手でして......」
一方でタタラは言う。
>「...結局会いに行くんだろうから、直接目で見たほうが手っ取り早いんじゃない?」
彼女の言葉は非常に正論だ。
誰かに聞いた話より自分で見る方がずっと確実である。
まして教えてくれる相手が信用できない相手であれば尚更のことだ。
「そんなつれないことは言わないで欲しいわね。
その子も聞きたがっているし......教えてあげる」
銀髪の女はフィーリアの方を指しながら話し出す。
「私たちに囚われている女――セシリア。
貴女たちはどれだけのことを聞かされている?
まあ、殆どのことは聞かされていないはずでしょうね。
そこのカイルがこれ以上大切な姉を面倒なことに巻き込みたくないだろうし」
まず彼女が語りだしたのは囚われのカイルの姉......セシリアについてだ。
「セシリアはね、夢で未来を予知する力を持っているの。
尤も彼女は意識的にその力を用いることはできなかったけれど。
恐怖によって方向性を操作することなんて容易いものだったわ。
私たちはセシリアの力によって"ある日"の訪れがいつかを知ろうとしたの。
そして......それはほんの少し前にわかったわ。
これがどういう意味だかわかる?」
銀髪の女はカイルの顔を見つめる。
カイルは......女の言葉に怒りを覚えているようだ。
それは姉に恐怖を体験させたことに。
何よりもこの先に続けられる言葉を想像して。
「セシリアは用済みっていうわけよ。
つまり生かしておく必要がないっていうことね」
彼女の言葉が終わる前にカイルは剣を抜いて前へ飛び出そうとする。
「待ってください、カイルさん。
こんな話をするっていうことはきっとまだ......希望があるってことだと思います。
だから今やるべきことは怒りに身を任せることじゃなくて。
ちゃんと一歩ずつでもセシリアさんの元へ確実にたどり着くことなはずです」
そんな彼を引き止めたのはオレットであった。
もちろん冒険者たちだって引き止めることはできるだろう。
「そんなことはわかってる......!
でも......いや、だからこそ急がなきゃいけないんじゃないか!」
カイルの表情には確かな焦りが見えていた。
彼は確実に二人の言葉や態度に惑わされている。
「そうですね、急がなきゃいけないでしょうね。
もし遅れたら大変なことになるかもしれません。
ですが......」
「楽々進ませちゃったらちょっと面白くないでしょう?
だから私たちとゲームをしない?
セシリアを助けられたら貴方たちの勝利。
助けられなかったら私たちの勝利。
簡単なルールでしょ?」
そんなカイルの神経を更に逆撫でするかのような二人の態度。
つまるところ時間稼ぎというやつだ。
セシリアという存在をかけた悪趣味なギャンブルの中に五人はいる。
「本気は出してあげないから感謝しなさい。
まあ貴方たちが表に出るには弱すぎるとしたら......簡単に死んじゃうけれど。
これでも私"狙撃者"のファイスっていう教団内の実力者だから」
ファイスは銃口をこちらに向ける。
ゲームスタートの合図だ。
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あんみつ@GMより
進行ですー!
【NPC:女性】に【ヴィオーラ・ストラディバリ】と
【ファイス・ブラッディ】を登録しておきます。
【分類:秘密】に【セシリアの力について】を登録しておきます。
問答無用で戦闘になります。
戦闘は《オート戦闘形式(ver2)》を使用します。
魔物知識判定の結果は下記になります。
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【"指令者"ヴィオーラ・ストラディバリ】
○基本能力
種類:生物型ギミック 知名度:10
物理GP:1 魔法GP:1
回避:9(16) 抵抗:13(20) 移動:10
○特殊能力
〆呪歌/14(21)
《アトリビュート》を使用します。
【ウンディーネ】が生きている場合は水・氷を、
【シルフ】のみになった場合は風を強化します。
○緊急退避
全てのGPが0になったとき及び、
ギミック以外の魔物が戦場にいなくなったときに戦場から離脱します。
離脱宣言は必要なく、移動距離を無視します。
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【"狙撃者"ファイス・ブラッディ】
○基本能力
種類:生物型ギミック 知名度:10
物理GP:1 魔法GP:1
回避:12(19) 抵抗:12(19) 移動:15
○特殊能力
☑〆魔動機術限定10レベル/魔力13(20)
【エフェクトバレット】【クイックローダー】のみ使用します。
【アトリビュート】で強化されている属性を選択します。
ダメージは固定値で任意の属性の魔法ダメージ19点になります。
〆銃撃/14(21)/回避力/消滅
銃による射撃攻撃を行います。射程は40mで装填数は3です。
○精密射撃&鷹の目
PCの《戦闘特技》と同様に扱います。
○ゲーム感覚
相手の先制値が-6されます。
○緊急退避
全てのGPが0になったとき、及びギミック以外の魔物が戦場にいなくなったとき、
戦場から離脱します。
離脱宣言は必要なく、移動距離を無視します。
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現在敵側にはヴィオーラ、ファイス、そしてシルフとウンディーネがおります。
位置は以下のようになっております。
ヴ・フ 5m シ・ウ 10m PC前衛 5m PC後衛
戦闘の発生に対し、皆様は必ず以下の4つを行ってください。
・PCの位置が前衛か後衛かの決定
・先制判定用ダイス(目標値8)
・6つの戦闘スタイルから1つの選択
・2D6の戦闘処理用ダイスを5~15個
カスタム行動で以下のようなものをご記述いただいても構いません。
・敵キャラクターを狙う順番
・より詳細なPC初期位置(前衛から後衛の間に限る)
・状況毎の詳細な行動(選択したスタイルより優先します)
・PCの行動順
カイルは《防御》を選択します。
カスタム行動として以下の5つを設定します。
・攻撃対象はPCの狙った魔物を追撃する形とする。
・HPに15点以上のダメージを負ったキャラクターに《キュア・ウーンズ》を使用する。
・複数のキャラクターがダメージを受けている場合は、《魔法拡大/数》を使用する。
・《かばう》の対象は一番現在HPの基準値が低いPCとする。
・ヴィオーラとファイスを攻撃する方針の場合ダガーや《フォース》を使用する。
オレットは《強化》を選択します。
カスタム行動として以下の5つを設定します。
・乱戦から10mの範囲をキープする。
・最初は《モラル》を使用する。
・《ハーモニー》で《モラル》と《アトリビュート:炎》、《モラル》と《レジスタ
ンス》を交互に使用する。
・高達成値の呪歌が存在する場合妖精魔法で攻撃する。
可能な限り有効な属性魔法で攻撃する。
・残りHPが5以下の敵キャラクターがいる場合《アースハンマー》で攻撃する。
勝利条件は【全てのギミックのGPを0にする】もしくは、
【ギミック以外の全ての魔物のHPを0以下にする】です。
他に何かございましたらご自由にどうぞ!