冒険者の忠誠
「もし僕のために使ってくれるんでしたら、それはとても助かります。
でもヴォリアさんも少しお疲れでしょう?
ヴォリアさんがご自身にお使いになられたいのならそれで構わないですよ」
どうやら自分の疲れも見抜かれてしまったようだ。
「わかった。ミハイルさんも無理はなさらずに。」
そう言って魔香草を焚く。
準備はできた。後は進むのみ。
= = = = = = =
たどり着いた先は薄暗い空間だった。
扉が無数にあるという事はその先に部屋があるのだろうか。
「ここが......無限の探求者の拠点ですか。
僕も初めて見ました」
「僕らだって、来たのは初めてだし当然さ」
「俺としては、どうも暮らす場所としては好みじゃないな。妙に薄暗いし」
「同感です。こんなところに住んでいたら心まで暗くなってしまいそうだ。
やっぱり太陽の光って偉大ですね。」
「元々はシーンの神殿と考えれば、どこか納得できるが。
それに、不死者にとっては太陽は忌むべき光かもしれないぞ。」
そんなことを話していると、突如地が揺れた。
そして目の前に岩が現れる。...いや、あれは
「ロックゴーレム......!
あれを使役するためには相当な腕前がないといけないはず......まさか」
そう思うと同時にミハイルが同じ結論を言う。
「使役...?」
"使役されている"という一点を除いて。
「お久しぶり......裏切り者さんたち。
よく私たちの前に姿を表せたものね。
――殺されに来たの?」
「前は殺すの失敗しちゃったからなー。
またチャンス巡ってきてラッキーじゃん。
な、アリスっち?」
そう言いながら出てきたのはルーンフォークの女性とシャドウの男性。
どちらかがこのゴーレムを使役しているのだろう。
ミハイルが言うには"嗜虐者"と"暗殺者"だそうだ。
そして過去に関連があり、色々と知っているらしい。
「ねえ、知りたくないかしら?
この二人の知られたくない秘密について」
「いや......別にどーでも」
そう即答したのはザラックだ。
「要するに、元々過去や秘密を知ったからと言ってどうこうなる程に深い関係じゃあない。
知りたくないか?なんて言われても......なあ?」
「先ほどの裏切り者発言から見てもどうせ『もともと私達の仲間でした』とかそういう話でしょう?」
レオンハルトも続く。二人とも聞く耳持たずといったところだ。まぁ俺も似たようなものだが。
"裏切った"という事は、元々仲間で今は敵だという事だ。現に今暴力の塊を引き連れてこうやって対峙している。
だが、元々は仲間だったという話はあまり放っておきたくない。
「エミールさん、ミハイルさん。聞く必要はなさそうですが確認だけ。
今から貴方達の元仲間を倒す......場合によっては殺すことになるでしょう。それでも宜しいですか?
もし貴方達が戦いにくいと言うなら俺達が戦う、殺さないで欲しいのなら最大限留意する。
勿論、こいつは生かしておけないと言うなら共に全力で戦いましょう。
俺達は依頼を受けた冒険者です。そうする義務がある。」
ひとしきり言い終わって、エミールとミハイルを見る。そして
「あぁ、でも義務は少し言い過ぎですかね?」
そう最後に付け加えた。
// PL ==============
依頼を受けた冒険者の義務は何処までなんだろうという単純な疑問が。
ヴォリアは最大限エミールとミハイルに合わせます。宣言通りに。
少々ザラックとレオンハルトを巻き込む言い回しなのはご容赦を...
判定はアリスだけ微妙な値になってしまった...
ここは指輪割らずに温存です。
23:48:52 ヴォリア@0Δ まもちき(ロックゴーレム) 2d6+5 Dice:2D6[6,3]+5=14
23:48:38 ヴォリア@0Δ まもちき(アリス) 2d6+5 Dice:2D6[4,2]+5=11
23:48:26 ヴォリア@0Δ まもちき(エッジ) 2d6+5 Dice:2D6[6,4]+5=15