とりあえずは乾杯
「これが今回の報酬だ。
約束のものよりは少し色をつけてある。
姉さんも、そして俺たちもあんたたちに助けられたからな」
そう言って渡された袋の中身は確かに本来もらう予定だった分より多いようだ。
「おお......すっごい重い」
「ありがとうございます!」
「これはどうも」
まあ、助けるのが仕事内容だった以上、本来の額でもとくに文句はなかったんだがもらえるものはもらっておこうか。
「今はとりあえず部屋で休んでもらっているが。
本当に姉さんを救えたなんてまだ信じられていない。
いや、救いたいとは思っていたが......それ以上に無力さや障害の方が大きくてな」「そんな俺......いや俺たちでも姉さんを救えたのはあんたたちのおかげだ。
だからもしあんたたちの力になれることがあれば率先して役に立とう。
出任せじゃないさ、本心からそう思っている」
「そちらこそ、また何かあれば依頼でも出してくれ。都合が合えば引き受けよう」
挨拶をすませて部屋を出る。これで、本当に依頼終了と言うわけだ。
◆ ◇ ◆ ◇ ◆
「やあ、そこの君もモデルにならないかい?」
「可愛い童話のヒロイン達のアクセサリーだよ。
よかったら見て行ってくれないか?」「妖精にも大人気!
宝石みたいな甘いキャンディー売ってまーす!」「神殿からの出品です。
加護を受けた葉っぱ飾りいかがですか?」「素敵な恋の歌。
よかったら聞いていかないかしら?」
流石は芸術の街コンチェルティア。
呼び込みの声一つとっても特徴がある。
観光として露天を一通り回ってみるのも面白そうだ。劇場も多いらしいし偶には観劇と言うのも良いかもしれない。いや、だが一人で観劇と言うのも少し寂しいものがあるか?
......まあ、それは後でいいか。今は先に行くべき場所がある。
そうして目的地まで歩を進め、扉を開く。
「やっと来たのか!
遅いぞ、もうこっちは始まってるぜ!」
中では冒険者たちが既に酒を酌み交わしていた。
言わば今回の依頼成功に対する祝勝会である。まあ、題目は何だっていい。宴会に呼ばれて参加しない理由などあるはずがないだろう。
「こっちも色々あったんだよ。とりあえずエールをくれ。もちろん、ジョッキでな」
そうして、しばらく楽しんでいるとカウンターに知った顔を見つけた。
「相変わらず騒がしくて優雅さの欠片もない。
そう思いませんか、アンネさん?」「でも、リオン。
実際のところあなたもこういうの嫌いじゃないでしょ?」
「確かに、一人で静かに飲む酒もいいもんだ。......だが、宴会のときは話が別だ!お前もすかしてないでこっちで飲め!ちなみに最後まで酔いつぶれなかった奴への賞品は勝利の達成感と潰れた連中の後始末だぞ!」
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PLより。
とりあえずはこんな感じですかね。この世界にジョッキあるのかなw
皆さんありがとうございました!
あと、募集欄のまとめに関してですが、コネクションが両方とも(タタラ・ナマ・フィーリア)になってました。それと、デュラハンは遭遇魔物に入りませんか?