全ては終わりそして始まる

 レオンハルト(瑛龍) [2016/05/06 20:04:10] 
 

芸術家の街、コンチェルティア。初めて来たが、白壁に囲まれた美しい街だ。"新鋭の芸術家が集まる"というふれこみだったのでもっと前衛的な街だと思ったのだが、いい意味で裏切られた感じだ。

*****

カイル氏の屋敷で報酬を受け取る。セシリア氏を無事に救出できたので多少色を付けてくれたらしい。

「そんな俺......いや俺たちでも姉さんを救えたのはあんたたちのおかげだ。
 だからもしあんたたちの力になれることがあれば率先して役に立とう。
 出任せじゃないさ、本心からそう思っている」

「こちらこそ、また何かあったら力になりますよ。今回生還できたのは、皆さんのおかげだと思っていますので。」

冒険者という稼業は死と隣り合わせ。今回は仲間と天運に恵まれたのだろう。今回もまた、無事に帰ることができた。そのことを喜ばしく思うことにしよう。

*****

「あ、レオンハルトさん」

部屋を出た所でミハエル氏に声をかけられた。

「少しだけお時間ありますか?
 ちょっとだけお話したいことがありまして」

「かまいませんよ。特に予定も有りませんので。」

ミハイル氏と共にバルコニーまで来た。中庭が見渡せるバルコニー。かつて知っている勤め先の屋敷に比べると少々広いか。どこからともなく音楽が聞こえてくる。

「神殿の中では僕たちを守っていただき本当にありがとうございました。
 見た目通り僕はあまり体が強いほうじゃないので......。
 レオンハルトさんの姿は本当に頼りになりました」

「それはお互い様ですよ。私も貴方の魔法に随分と助けられましたし、随分と頼ってしまいました。本当に、ありがとうございました。
 私も見ての通り頭も良く有りませんし。こんなものをぶら下げていても、今の私には神の声は聞こえません。
 聞こえたとしても、貴方ほど使えはしないでしょう。」

私の魔法適性は低い。たとえ格下であったとしても、並び立つのは容易であろう。その点ミハイル氏は非常に優れた魔法の才能があるように見える。ただ正面切って戦うしか出来ない私にとっては、それはうらやましいことなのだ。

「今だから言えますが、僕とエミールはあの場所で死んでしまっても仕方ないと考えてました。
 レオンハルトさんはもうご存知の通り、僕らは探求者たちの関係者でもあって。
 カイルさんやセシリアさん、オレットたちには少し負い目もあったんです。
 ――それでもあの場面では皆さんが一緒に戦おうと言ってくれた時に気づきました。
 レオンハルトさんたちが僕らを守っているところを見て思い知らされました。
 こんな僕たちでも......本当は死にたいなんて思ってないんだって。
 当然ですよね、僕もエミールもちゃんと生きているんですから」

「・・・間違っていたら、聞き流してください。
 あの時の二人を見て、今回同行したのは罪滅ぼしなのかなって思いました。
 『自分の力が足りなかったからセシリアさんはつかまってしまった』って思っているのかなって。」

あまりにも自分を卑下するから、自身の力不足を嘆いているようだからそう見えたのかもしれない。
・・・こんな時にする話じゃないな。

「あー、すみません憶測でべらべらと。忘れてください。」

「レオンハルトさんたちは僕たちの命の恩人です。
 ――嘘偽りなく」

「私達にとっても、みなさんは命の恩人ですよ。嘘偽りなく、ね。」

*****

「やっと来たのか!
 遅いぞ、もうこっちは始まってるぜ!」

祝勝会の会場『七色の調べ亭』に到着した時には、すでに祝勝会は始まっていた。声をかけてきたのはグラディウス氏。たしか、太陽ルート側のリーダーだったか。

各々が自由に話し、酒を飲み、ご馳走を喰らい、歌い踊る。そんな賑やかで、騒がしい空間。それを見ているのが好きだった。その渦中に入るのではなく、傍観者として見ているのが好きだった。
今日もまた、笑いあう戦友たちの騒宴を肴に、少しはなれた場所で酒をあおる。そして、このまま夜は更けていくのだろう。

「すみません、もう1杯いただけますか。ストレートで。」

七色の調べ亭の主人アンネ氏に空のグラスを差し出し、おかわりを所望する。

「さて、次はどこへ行こうかな。」

次はリーンシェンク地方へでも足を伸ばしてみようか。また、新しい旨いものが見つかるかもしれない。

---PL---

文章を広げることが出来ない。書かなきゃいけないのもが足りない気がするし、もうちょっといろいろ書きたかったが、文才のなさが恨めしい。
祝勝会で飲んでいるのはウィスキーかブランデーか、その辺りの火酒を想定しています。
なお、このまま引退しそうな雰囲気をかもし出しているかもしれませんが、単純に旅の計画を練っているだけで引退はしないです。

あんみつGMのセッションは初参加だったと思いますが、オート戦闘をはじめとしたシステムがなかなか新鮮でした。
ご一緒したPLの皆様も、楽しめてよかったです。ありがとうございました。

またご一緒できることを楽しみにしています。

【追記】

剣の欠片が2つ余っているようなので代表して振らせていただきました。見事に期待値以下orz

瑛龍@レオ : 剣の欠片2 1D6 → 2 = 2 (05/06-23:45:38)
瑛龍@レオ : 剣の欠片3 1D6 → 4 = 4 (05/06-23:45:46)