【B-1-3】蒼き城の扉が開く
>「スールさん、ですか。そうですね・・ではお言葉に甘えさせて頂きましょう」
カレンはスールの誘いに乗ることにしたようだ。
「そう?
それならちょうど良かったわ。
一人だと退屈だなあって思ってたところなのよね。
よかったらあなたの暮らしていた場所のことでも聞かせてちょうだい」
カレンが誘いを承諾してくれたことでスールは嬉しそうだ。
確かに丘の上のこんな城に一人でいるのは退屈してしまうかもしれない。
また、スールが木の実を採り始めると......。
>「あ、でしたらわたしも手伝いますよ。
>ひとりでやられるよりは早く終わるでしょうし」
カレンは木の実採りの手伝いを申し出た。
当然スールから帰ってきた答えは。
「ありがとう!
カレンに手伝って貰えるなら助かるわ!」
とびっきりの笑顔で感謝してくれるだろう。
スールの傍でカレンが木の実を摘む。
真っ赤なその実は通称ブラッドフルーツと呼ばれるものだ。
口の中に含めば優しい甘みが広がり、栄養もある果実として知られている。
だが、この木の実にはひとつだけ不気味な噂もある。
――血の流れた場所にしか育たないというものだ。
* * *
それからちょっとの間二人は木の実を採り続けた。
と言っても二人がかりの作業なので大した時間はかからない。
「これくらいでいいかしら。
手伝ってくれたお陰で早く済んだわ。
じゃあ、城の中に入りましょう!」
木の実で詰まった籠を手にスールは城の方へと向かっていく。
カレンがその後へ続けば、彼女が扉の前で立ち止まるのが見えるだろう。
そこでゴソゴソと何かを探す仕草をするスールが手にしたのは......鍵束だった。
おそらく城の入口の扉を開けるための鍵だろう。
カレンが鍵束を眺めていると、一つの不思議な点を見つけるだろう。
鉄製の鍵の中、ひとつだけ赤黒い色をした鍵があるのだ。
スールはその鍵に特に気を留めず、扉の鍵を開き。
「よし、開けたわよ。
じゃあ、ほらほら早くこっちに......さあ!」
扉の前でカレンを手招きする。
スールの傍――城の正面から見つめてみると。
なんだか......青い屋根が少し陰鬱に見えたかもしれない。
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あんみつ@GMより
カレンのルート進行です。
カレンのメインNPCは【スール・アジュール】で確定しました。
【分類:生物】に【ブラッドフルーツ】を登録しておきます。
とりあえず次回からお城に入って本格的に内容が始まることでしょう。
その他は何かございましたらご自由に(*´∀`*)