見た目≠実力
「残念だったな、エクセター。
でも俺はエクセターがお菓子をくれようとした気持ちだけで充分嬉しいぞ。
そうだ、後で俺がお菓子を買ってやろう。
丘から下りる際にまた襲われたら大変だしな。
だからそんなしょぼくれて顔するなよ......な?」
お兄さんはぽんぽんとエクセターの頭を撫でる。
怒ってないみたいで、エクセターも一安心。
「むぅー、そう?うん、今度は気をつけるね!」
気を取り直して元気そうに振る舞う、あまりしょげても居られない。
その後はぼんやりとフィンとお兄さんたちを交互に見てたけど、
ギクッ、ッて感じに突如フィンが固まったのを見逃さなかった。
なんで固まったのかは、あんまり良くわからなかったけど...。
そんなことを考えていると、フィンが意を決したように話しだした。
「......隠しててすみません。そうです、僕、真語魔法使いです。さっきの小鳥は、僕の使い魔のポチといいます。僕の住んでるところでは、魔法使いは不気味がられたり、警戒されたりするので、知らない人にはあまり『魔法使い』と名のらないことにしてるんです」
「僕たち、ふしぎな光に触れて、ここまで迷いこんできたんです。どっちが帰り道なのかすら、ほんとにわかりません」
「うーん、眩しいのがピカーってしてね。気が付いたらここに居たの」
フィンの説明に相槌を打つ、わからないことばっかりだけどこれだけは確実だから。
「おふたりのおっしゃるとおり、僕には戦う力があります。それと......このエクセターも、ちいさいけれど、腕利きの射手なんです。僕たちの住むところでは弓をもちいる以外に、こういう武器をつかう射手もいて......」
腕利きの射手。その単語に思わずニッコリと自信満々の笑みを見せる。
付け足すことがあった、確実な事には私が腕利きの射手であるということも含められていることを。
「まぁね!エクセターだったら遠くの的だって、ズドーン!だよ!」
ちょっと興奮した様子で、誇らしげに騒ぐ。
でも、お兄さんたち二人からはあんまり信用されてる気がしない。
それが少し不満だ、実際に見せたほうが早いかもしれない。
「むー、ほんとだよー、エクセターすごいんだもん。
じゃあ、実際に見せてあげるね!」
そう決めてからの行動は早い。
止められるまもなく転がっていた石を複数拾い上げると、一つを上空に投げつけ、残りをポケットに仕舞う。
ひゅう、と飛んで行く徐々に降下を始める石ころ、それに素早く取り出したSMLEで狙いを定める。
しばし呼吸を止めて、その一瞬に引き金を引く。
引き金を引いてから石ころが砕け散るのに、ほとんどタイムラグはなかった。
「ちょっとずれたけど命中ー...これがエクセターの力だよ。えへん」
思えば、初めてフィンと冒険した時もこうやって力を証明した気がする。
なんだか懐かしい気持ち、今まで懐かしいと感じることはなかったけどこれがきっとそうなのだろう。
「えっと、これは...その......。魔法の弾を打ちだす武器、です。あつかいが繊細で、特殊な技術が必要なんです」
どうなるかをエクセターが見せて、どういうものかをフィンに説明してもらう。
エクセターは説明するのが、ちょっとだけ苦手だからここはフィンにお任せ。
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フィンはこのお兄さんたち二人「フレール」と「ミリュー」のお仕事を手伝うと決めたらしい。
エクセターは黙ってたけど、エクセターもそのつもりではあった。
自衛する力はあったけど、助けてもらったのだし、お礼をしたいと考えていたからだ。
次の行動は決まった。
「狼退治、エクセターもお手伝いするよっ!
自分の身は自分で守るから、おねがーい!」
フィンと一緒に頼み込んでみる。
ダメだったら、それはそれでまた考えよう。
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PL・短めですがとうこう!
私も兄弟についていくということで!
ソリッドバレットを使用して、実演をやってみました。
MP15/16 弾丸は23/24 再装填もやっておきます。(ついでに石ころを2個ほどポケットに)
SMLEを使ったのは命中もそうですけど、ギリギリまでパリイングミラージュも武器であると悟らせないようにというのも理由の一つです。温存温存。
ダイス・
石ころをソリッドバレットでお試し射撃 2d6+9 Dice:2D6[2,1]+9=12
10で当たると脳内で考えてたので、エクセター的には不調でも割といい感じかな?