【C-2-4】狼の忘れ物
>「...それでもフレールがエクセターを守るって言うなら、エクセターもフレールを守るよ。
> フレールが守りたいものを、一緒に守るよ」
一通りの話の後、エクセターは新たに一つの決意を胸に宿す。
フレールの力になる。
フレールの守りたいものを守るというものだ。
「ありがとな、エクセター。
見た目は小さいけど、中身は全然小さくなかったな。
エクセターは自分のために、誰かの為に戦える立派な騎士だ」
一方、フィンとミリューの方に視点を移せば。
>「......そういうの、素敵ですね。旦那さんって、どんな方なんでしょうか」
そうフィンがミリューに青髭について伺う。
「正直僕たちも数回あった程度なのであまり詳しくは。
ですが、なかなか紳士的な方であったと記憶しています」
またフィンからはもうひとつ質問が。
>「スールさんが、旦那さんとのご結婚を決めた、その決め手って、なんだったんでしょう」
ミリューたちの妹スールが結婚を決めた理由についてだ。
ただこの質問は彼には簡単に答えられるものではないらしく。
「妹は少し変わっているところがあるんです。
気になってしまうところがあれば一直線というか。
だから実は僕にもあまりよくはわかっていなくて。
きっとスールなりの良さを見出したんでしょう」
本人ではないミリューが言葉にあらわすのは容易ではないようだ。
だが、彼が語るには何らかの気になるポイントがあったからだという。
それは些細なことかもしれないし、大いなることかもしれない。
* * *
少し馬を走らせてきたかという頃。
任務中であるものの寄り道として花畑に行こうと語るフレール。
ミリューは彼の意見について否定側だったが冒険者たちはどうかというと。
>「僕、カレンさんのそばに、早く行ってあげたいです。もちろん、任務のお手伝いはしっかりします。スールさんへのお土産なら、
僕やエクシーが、すこしはめずらしい話をできると思います。僕たち、話、あんまりうまくないですけど......」
青髭の屋敷に姿が見えたカレン。
彼女に早く会いたいとフィンが語る。
エクセターはフィンの言葉でカレンの居所を知ったことで彼に同調した。
ただエクセターが早く終わらせたいと思ったのはそれだけが理由ではなく。
>「兵士として、民の為に狼を狩る。
> そう決めたのなら、他のことをやるのはそれからだよ。
> さっきの狼みたいに、誰かが襲われる前にやれることをやろう」
兵士として生まれ、兵士として生きた彼女だからこその兵士としての矜持である。
>「それにね、贈り物なんてなくてもきっと喜んで迎えてくれると思うの。
> だって世界にたった一人しか居ない大切な家族なんだもん。
> 会えて嬉しくないわけないよ、絶対にね!」
最後に素直に思った言葉をエクセターが付け加えると。
フレールは大きく頷きながら。
「確かにミリューやエクセターの言う通りだよな。
俺たちは人々を守るのが仕事だ。
だから少しでも早く狼を狩る――当然のことか」
フレールはエクセターの言葉に納得してくれたようだ。
彼だって人々は守りたいという騎士の誇りはある。
「それにカレン......だっけか。
フィンとエクセターの仲間がいるかもしれないっていうならそりゃ会いたいよな。
――よし、俺たちも早くスールに会いに行きたいし。
ここはさっさと狼たちをやっつけに行っちまおうぜ!」
カレンの存在もあり、フレールの心は決まったようだ。
「当然ですよ、兄さん」
再度ミリューとフレールは馬を走らせていく。
さっきよりかもスピードが出ているように感じるのは気のせいではないかもしれない。
* * *
「報告によると、この辺りで目撃情報があったのですが......。
今は居ないみたいですね」
丘の上でも少し木々が密集して生えている場所の近く。
今四人と馬がいるのはそんな場所だ。
ミリューが調べたところではこの辺で狼たちの目撃情報があったというが。
――今はいない。
「足跡とかあったりしないもんかな。
そういうのがあれば、探すの楽になるんだけど」
フレールは足跡が見つかることを期待しているようだ。
探してみれば、望み通りのものがあるかもしれない。
―――――――――――――――――――――――――――――――
あんみつ@GMより
エクセターとフィンのルート進行です。
二人が急ぎたいといったので寄り道はなくなりました。
今は狼の目撃情報のあったポイントに来ています。
探索判定で11以上を出せば、狼の足跡らしきものを発見できるでしょう。
足跡が見つかれば、狼の居所がわかります。
見つからなければ、狼を探すのに時間がかかるでしょう。
ほかの部分はご自由にどうぞ!