......あれ?

 フィン(雪虫) [2016/04/29 20:48:28] 
 

紳士的なひとらしいけど、「青ひげ」の人となりはミリューさんにもつかみきれていないらしい。 


 >「妹は少し変わっているところがあるんです。
   気になってしまうところがあれば一直線というか。
   だから実は僕にもあまりよくはわかっていなくて。
   きっとスールなりの良さを見出したんでしょう」

 「そ、そうですか......」

 『気になってしまうと一直線』という言葉に僕はほんのちょっとどきどきする。
 どうか、僕たちがたどりつくまで、スールさんが「例の部屋」のことを気にしませんように......。
 もし、お屋敷に物語どおりに「例の部屋」があったら、だけど。
 この世界の「青ひげ」......どんなひとなんだろう。会ってみるまで、どうにもわからないみたいだ。

※ ※ ※

 >「確かにミリューやエクセターの言う通りだよな。
   俺たちは人々を守るのが仕事だ。
   だから少しでも早く狼を狩る――当然のことか」

 先を急ぎたいと言った僕たちに、フレールさんはうなずいてくれた。

 >「それにカレン......だっけか。
   フィンとエクセターの仲間がいるかもしれないっていうならそりゃ会いたいよな。
   ――よし、俺たちも早くスールに会いに行きたいし。
   ここはさっさと狼たちをやっつけに行っちまおうぜ!」

 >「当然ですよ、兄さん」

 「ありがとうございます、フレールさん、ミリューさん」

 フレールさんは優しいひとだ。妹さんへの想いもあるだろうに、しっかりと僕たちの話を聞いてくれた。
 そして、ひさしぶりに会う妹さんへの贈り物をあきらめて、僕たちの意見を尊重してくれた。
 なにかお返しができるといいのだけど......。とりあえずは、狼退治をがんばろう。

 僕は右手の腕輪の重みをたしかめた。
 
※ ※ ※

 早がけの馬の脚がとまった。 

 >「報告によると、この辺りで目撃情報があったのですが......。
   今は居ないみたいですね」

 >「足跡とかあったりしないもんかな。
   そういうのがあれば、探すの楽になるんだけど」

 そう言葉をかわすふたりの言葉をききながら、僕はもぞもぞと後ろをむいた。

 「ミリューさん、あの、すみません、降ろしてください」

 そう言って手を差しのべる。
 なかなかに情けないけど、地面に降ろしてもらって、僕は地面や茂みのようすを見はじめた。

 「えっと......。あ、ここに痕跡......。獣の足あとですね。一定の間隔でひづめのあとが2頭分......ひづめ?」

 その足あとはきれいな直線をえがいて、フレールさんとミリューさんの馬の足もとまでつづいていた。
 なんともいえない空気がおちる。

 「ああああああの、あのっ、すいませんっ!」

 はずかしい。ど、どうしよう。
 僕がパニックにおちいっていたら、エクシーがひょいとフレールさんの馬からとびおりた。
 地面を見つめたり、体を低くして別の角度から見たりしているけど、その時間は長くなかった。

 >「エクセターは国境の警備もやってたから、こういうのは慣れてるよ。
   ほら、ここと、ここに足跡がある...多分、狼の足跡だと思う」

 >「ミリュー。発見された狼の特徴はどんな感じ?
   大きいとか、小さいとか、数が多いとか、少ないとか。
   それが分かればもっと絞れるよ、追跡もできる」

 こちらをふり向いたエクシーは、冷静な兵士の眼をしていた。

 >「何度かうろついた跡がある...けど、これなら十分追える。
   追跡する?今なら十分追いつけると思うけど」

 「彼女の眼はたしかです。追いましょう!」

 僕はミリューさんとフレールさんを見あげて叫んだ。

 「エクシー、すごいよ!」

 エクシーのそんな姿には、ほんのちょっぴり切ない思いをかきたてられるけれど、僕はそれをとりあえずしまいこんだ。
 彼女は僕の仲間だ。その力は信頼に足る。
 僕はエクシーに笑顔を向けた。

 「それでその、ミリューさん......たびたびすみません...。乗せてください...」

 僕はもういちどミリューさんに両手をさしのべた。ああもう、かっこわるいなぁ......。
 

――PL(雪虫)より――― 

フレールさんに申しわけないなーと思いつつ、先をいそぎます。
このあとの展開で、なにか埋め合わせができたらいいなと思います。  
探索判定にみごと失敗したので、フィン君渾身の小ボケをはさみつつ。
兵士・エクセターの姿にほんのすこしだけ切ない気持ちになりつつ、でもいてくれてよかった!って思いつつ。

フィンが徒歩でとことこついていくと確実に足手まといなので、ミリューさんの馬にふたたび乗せてもらおうと思います。

 
【判定結果】

雪虫@フィン ≫ 探索判定 狼の痕跡 2d6+6 <Dice:2D6[2,2]+6=10>
いちたりない...エクシーがいてくれてよかった......!