受諾
>「......特にこういった物が欲しかった訳じゃあないんだよねぇ
> これは不浄の者から身を護るお守りだよ、ロセウス」
報酬としてジャンヌが提示したのは、どうやらアクセサリーのようだった。
ネスが言うにはそれはとても良いもののようだ。
「なあネス、そいつはお前さんには不要かもしれんが、エクセターには有用じゃないのか?」
聖女に返そうとするネスを押しとどめ、そう告げる。
シャドウであるネスはそういったものに強いと以前に聞いたような記憶がほんのりあるが、俺はそういったものにはさっぱりである。
確か、ルーンフォークであるエクセターも同様だった記憶があったような気がする。
カレンとフィンは魔法使いだから、大丈夫だろう。
>「私が力を貸せるのはこれくらいだけだ。
> 表の世界では私は私として存在できない。
> ――依代となる体がなければな」
「その依代、とやらだが。
俺とネスでなければだめか?
俺はご覧の通りのリルドラケンだし、ネスだって男だ。
ジルは、男の体にお前さんが入っても認めんのではないか?
幸いにも、俺達の仲間には女もいる。
彼女はカレンと言って、あんたと同じ神官だ。話せば、体くらい貸してくれると思うぞ」
......それとも、今のその姿のように、俺の顔の部分にジャンヌの顔が浮かび、他の者が見ても分かりやすくなるのだろうか?
確認しておいた方がよろしかろうな。
「あっちでも、今のジャンヌのように、俺やネスの顔の部分だけジャンヌの顔になるのか?
声は、ジャンヌのものになるのだろうか?
それなら、あからさまに違うものだとわかる俺の体を使ってもらった方がよいだろうなあ......ああしかし、俺は仲間達をこの盾と体で守る必要があるから、その必要が出来たら、すぐに返してもらう必要があるが」
そのタイミングっていうのは分かるもんなのか?
首をひねりながら、ジャンヌに問いかける。
>「最後に改めて問おう。
> 私の願いを――ジルを救うという願いを叶えてくれるか。
> お前たちの選択は自由だ。
> 例えお前たちが拒んだとしてもこの空間から返してやる」
「ああ、仲間が道を踏み外しているかもしれんというその不安、まあどこまでできるかわからんが、晴らしてやれるよう最大限の努力をしよう」
―――――
PL;
救ってやるとは言い切れない(だって元になった青髭は確実に殺人犯なので)ですが、そのために努力をすることは約束します。
その結果救済(物理)になるかもしれませんが、それでも、ロセウスはジャンヌのために動くことを約束します。
青髭可哀想だなあ...。