【D-1-3】妹の願い
城門前に揃った暁の繭の一行は。
一旦カレンが最初に通された客間の方へと移動することとした。
そこはポチの目からカレンの姿を捉えた部屋でもある。
復活の奇跡が主題の絵が飾られた部屋。
ゆったりとした椅子がいくつかあるが兄弟の分も含めると流石に少し足りなそうだ。
カレン以外の面々は飛び入りの来客であるため、
お茶などの用意は全くできておらず、テーブルの上は綺麗さっぱり何もない。
そんなテーブルの上で二ェストルはカードを広げ。
妖精たちを呼びながらカード遊びを繰り広げる。
といってもただの遊びではなく立派な占いのスキルであり......。
対象となったカレンやエクセター、フィンにはちょっとしたおまじないがかけられた。
――どうやらこの一連のカード運びはエクセターにとっては不思議なマジックであったようだ。
* * *
少しすればスールの後をついてフレールとミリューが椅子を持ち込んでくる。
それぞれ手頃な場所に置いてどすんと腰掛けていったようだ。
「はぁ、疲れたぜ。
着いたら休めるかと思ってたんだけどな」
ちょっと文句がありそうな感じでいうフレールに対し。
「もう、そんなこと言わないでよ、兄さん。
兄さんの好きな料理足しておいてあげるから」
スールはご飯を出しにして宥めようとする。
そんな二人を馬鹿だなあと眺めつつも、ふふっと笑うのがミリューだ。
やはりというか、仲良く育ったものなのだろう。
「それにしても......ロセウスだっけ?
でっかくて頑丈そうな体してんな。
鎧もごっついしさ。
ロセウスももしかして戦争帰りか?」
気を取り直したフレールはロセウスに興味が移ったようだ。
フィジカルなタイプの彼として気になったようだ。
ミリューは椅子で寛ぎながら、そんな兄たちの様子を眺めている。
すると......スールはそそっとカレンの方に近づいて。
――こっそりと話しかけた。
「ねえ、カレン。
兄さんたちが来てすぐにいうのもなんなんだけど。
わたし、やっぱりあの扉の向こうが気になるわ。
さっきロセウスさんがジャンヌっていう人の頼みを受けたって言ってたけど......。
わたし、そんな名前あの人から聞かされたことがないのよ。
だからなんだかまた秘密にされていることが不安になっちゃって。
あの人にも兄さん達にも内緒でこっそり開けてみたいの」
やっぱりまた扉を開けたくなってしまったらしい。
どうやら先程ジャンヌという知らない名前を聞いたことがキーになったらしい。
「もし危険だって言うのなら、カレンのお仲間さんを連れて行っても構わないわ。
でも全員で行ったら流石に兄さんに怪しまれちゃうし。
特にミリュー兄さんの方とかに。
だから何人かはこっちに残ってもらった方ほうがいいかもしれないわね」
ただ先程カレンに言われたのを覚えているのか。
カレンの仲間、つまり他の繭の面々を連れてきてもいいとのことだ。
流石に全員で行くと怪しいので誰かはフレールとミリューたちの相手をして欲しいようだが。
もしカレンが断るなら、またひとまず諦めてくれるだろうか。
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あんみつ@GMより
進行になりますー。
とりあえず現時点は客間にいるとのこと了解しました。
しばらくすれば、3人も客間にやってきます。
カレンはスールに扉を開けることを誘われます。
もし扉を開けに行くなら、開けに行くPCを選択してください。
一応スールは誰かが兄弟の相手をして欲しいと言っていますが、
別に全員で開けなくとも構いません。
まだ開けたくない場合はその旨を告げると、その方向で進展します。