救済を
>「ふざけるな!
> 俺は城の奥のあの部屋を見たぞ!
> お前が殺してきた死体が吊られている部屋をな......。
> あそこにスールも吊るすつもりだったんだろう!
> ――そんなことは、させてたまるか......!」>「私が......殺した......?
> 城の奥の部屋......?
> スールを......殺す?」
やってきたジルに、フレールがその怒りを爆発させるようにと叫ぶ。
俺はスールとカレンの傍を離れ、ゆっくりと、フレールの隣へと並ぶ。
何かがあれば一歩を踏み出し、この体でジルを受け止められるように。
俺が受けた依頼は、ジルの救済である。
であるならば当然、これ以上踏み込ませないのもまた、仕事の一環であるからだ。
>「今、レドルグはジルに憑依している状態です!
> ジルの体内から完全に切りはなさいと、こちらからは攻撃できません!」>「・・大丈夫 そのためのお土産があるじゃないか」
>「十字架......ジャンヌの十字架は......!」
追いついてきたネスとフィンが、色々と教えてくれる。
おそらく、兄弟たちにも聞こえていることだろう。
「なあ、ジル。
俺達は、お前の愛した聖女、ジャンヌに言われてお前を助けに来た。
お前が彼女をどう想っているのか、うむ、まあ、なんだ。
日記を通して教えてもらった」
俺とネスは正確には日記ではないんだが。
まあそれは置いておこう。置いておくとしよう。
「お前さんの気持ち、わからんでもない。
信じた相手に裏切られ、そして大切なものを殺されて、藁にもすがりたかったのだろう。
だがな。
そんな魔神風情に体も精神も奪われ、その手を血に染め魔に落ちること、お前の愛したジャンヌが望むとでもいうのか!」
ジャンヌから報酬のかわりにと貰った十字架を荷物袋から取り出す。
のし、のし、と一歩ずつ、ジルへと歩み寄る。
「何故スールと、それから他の女どもと結婚をした。
ジャンヌを忘れろとは言わん。
......彼女たちを愛したからではないのか」
少しでも、ほんのわずかでもいい。
そういう想いがあるのであれば、お前はジャンヌが救済するに能う人間ではないのか。
ネスが言うことも間違いではない。
ジルに結果的には殺された彼女たちが浮かばれぬ、それは分かる。
だが俺はお前を救ってやりたいという、ジャンヌの気持ちが分かる。
例え俺達の手により、魔神から救われたとしても、今度は罪の意識がジルを苛んでしまうかもしれぬ。
俺達はそれからジルを救うことはできないが、それこそ、スールに救われることだろう。
妻というのは、夫婦というのはそういうものではないのか?
俺にはさっぱりわからんが。
「ジル!
魔神ごとき跳ねのけろ!
お前は、戦争を勝ち抜いた英雄だろうがよ!
今ここに来ているジャンヌに、死してなお仲間であったお前を案じるジャンヌに、漢を見せんでどうするよ!」
聖女に祝福された十字架を、ジルの手にねじ込む。
――ジルの愛した、ジャンヌに祝福された十字架よ、どうか、彼の者に救済を。
―――――
PL;
十字架を使用します。
ジルを魔神の影響下から引きずり出したい所存。
出来ればフレールも乱戦エリアから出て行ってほしい!
ロセウスより精神抵抗低いじゃないか!
>あまとうさん
>それはともかくダイスがデンジャー!
やったね! コメディポイントゲットだ!
だいす。
りん@ロセウス : よび3 2D6 → 6 + 4 = 10 (05/26-22:16:13)
りん@ロセウス : よび2 2D6 → 1 + 6 = 7 (05/26-22:16:10)
りん@ロセウス : よび1 2D6 → 3 + 5 = 8 (05/26-22:16:07)