では行くか
カレンとフィンとエクセターとスールが、連れ立って客間を出る。
視界の隅にそれを確認しながら、フレールとの会話を続けた。
>「蛮族か、俺は街の傍に現れる妖魔程度しか相手したことがないからな。
> ロセウスの行った戦いがどんなものだったのか、想像がうまくできないな。
> まあ、戦争なんていいものじゃないだろうさ。
> 俺が騎士になったばかりの頃のやつもあれは本当にひどかったさ。
> ――相手は蛮族じゃない、人間同士の戦争だけどな」
おそらくそれが、ジルやジャンヌの参戦した戦であったのだろう。
人族と蛮族とのいつ果てるともしれぬ戦いとは違う、もっと、えぐい戦だ。
ありがたいことに、俺はそういった戦いには今のところ縁がない。
>「まあ、戦争とか悲惨なやつじゃなくてさ。
> なんかの退治とかでロセウスが戦ってるところを見てみたいもんだな」
「まあなあ。
なんのかんの言いつつ、ゴブリンあたりとの小競り合いが、俺達も主な仕事だからな」
そう言った、確かに危険はあるが、今の俺達にとってはそれほど危険でもない戦いであれば、共にするのは楽しかろう。
そういった、カレンが暇であり続けるだけの仕事をいつか共にしようと、笑い合う。
>「あれ、スールたちはどこ行ったんだ?」
>「エクセターとフィンもいつの間にかいなくなってるじゃねぇか。
> どこ行ったんだ?」
>「もしかして、扉に?」
>「うん そのようだねぇ...フィンからの報せだ。
> さて、私たちは確かめに行かねばならないのだが......
> たぶん、君たちが見ておもしろい物はないと思うよ」
「どれ、俺達も行くとしようか」
のそりと立ち上がり、盾と斧をその手に持つ。
その場で一つ首をひねり、この兄弟には俺達が何をしに来たのかを告げておいた方が話が早かろうかと考える。
「先ほどフレールの言っていた人間同士の戦に、ジルも参戦していたのだと思うが。
その戦でジルと共に戦っていたのが、俺達の依頼人のジャンヌだ。
ジルはジャンヌを愛していた。
――まあ、お前さん達も過去の恋愛でどうのこうのとは言うまいよ。
ジャンヌはすでにこの世にいないのだし、ジルが選んだのはお前さん達の妹なのだからな」
それにジャンヌは、彼にその想いを返さなかったのだし、と、付け加えるのを忘れない。
返さなかったのか、
返せなかったのか。
それとも、気が付きもしなかったのか。
「スールがそれについてどう思うかは俺は知らん。
夫婦の感情は生憎、三度目の脱皮からそれほど時の経っていない俺にはよくわからんからな」
......なんでかしらんがちょくちょくおっさん扱いをされるが、俺はリルドラケンにおける成人の印である、三度目の脱皮を終えたのはここ、ルキスラに出てきてからである。
故に俺自身はまだまだ若輩の域を出ないというかリルドラケンの間ではヒヨッコ扱いを受けている。の、だ、が。
まあ納得いかんのは置いておいてだな。
「ジルはどうやら、それをこじらせたらしくてな。
俺達はジャンヌから、もしもジルが本当に道を踏み外そうとしているなら、それを止めてくれと頼まれたって訳だ」
踏み外しておらず、スールとの結婚によって悔い改めたのであれば、まあ。
まあそれじゃあ、物語にならねぇよなあ。
―――――
PL;
移動しながら説明してるつもりです(つもり
扉を開ける前に近くまでのしのし行く所存!
開けた扉から魔物が出てきても全力移動で割って入れる距離まで移動したけどそれって3m以内ですよね。ハハハ。
予備ダイス三つ。ごめん、酷かった★
りん@ロセウス : よび3 2D6 → 2 + 6 = 8 (05/19-22:56:04)
りん@ロセウス : よび2 2D6 → 3 + 2 = 5 (05/19-22:55:59)
りん@ロセウス : よび1 2D6 → 1 + 3 = 4 (05/19-22:55:55)